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(3)元気なバラを育てるために

(3)元気なバラを育てるために

2018年5月19日
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バラの苗より土にお金をかける

バラの栽培に欠かせないのが土作りです。「バラの苗にお金をかけるよりも、まずは土にお金をかけて下さい」と「はな阿蘇美」の菊池登喜代さんが言うように、良質な土で育てることがきれいな花を咲かせるコツです。家庭で栽培するなら市販の培養土がおすすめ。「値段に比例して土壌の質もよくなるので、奮発してみて下さい」と菊池さん。

また地植えの場合は土壌改良が大切。バラ苗一株につき、50センチ四方、深さ50センチまで穴を掘り、培養土を加えて苗を植えます。また、土の乾燥防止と冬の寒さから守るため、ウッドチップを5センチ程の厚さに敷き詰めます。

ウッドチップを土の上に敷き詰めることで見た目もアップ

ウッドチップを土の上に敷き詰めることで見た目もアップ。室内やベランダでの栽培ではとくにおすすめです

これからバラ苗を育てるコツ

◇花が咲いた大苗の場合

花が咲き終わるまでは購入時のポットで育てます。花が終われば剪定し、根に触らないように大きめの植木鉢に植え替えます。雨が降っても1週間は毎日水を与えます。

◇接ぎ木したばかりの新苗の場合

購入後すぐに深い鉢に植え替え。茎を太らせるために、1年間はつぼみが色づき始めたらすべて取り除きます。


鉢植えで豪華にバラを楽しむ

集合住宅のベランダなどでも、バラ栽培を楽しむことができます。鉢植えを並べてローズガーデンを作ってみてはいかがでしょうか。

立ち木性のバラはもちろん、誘引が必要なつる性のバラもトレリスやオベリスクといった支柱を使えば鉢植えが可能です。高さなどは剪定(せんてい)によって調節できるので、玄関先やサンルームといった日当たりのいい場所のスペースに合わせてボリュームを調整するといいでしょう。

鉢植え栽培で気を付けたいのが、植木鉢のサイズと素材。持ち運びの負担が少ない、直径30〜45センチのプラスチック素材がおすすめです。

ベランダガーデンにも最適なオベリスク仕立ての鉢植え

ベランダガーデンにも最適なオベリスク仕立ての鉢植え。四方にバラの花を咲かせることができ、ひと鉢でもゴージャスな雰囲気になります


病害虫からバラを守る

バラにとっての大敵が害虫と病気。特に春先からは害虫の活動も活発になるので、一週間に一度、早朝の涼しい時間帯に殺虫殺菌の薬剤の散布を忘れずに行いましょう。

殺虫殺菌で気をつけたいのが害虫への注意が行き届きにくい場所です。植木鉢が置かれている地面の周囲→植木鉢→土→葉の裏側の順に散布し、最後にバラの上から全体的に散布。葉の裏側は特に念入りにチェックし、薬剤の量は裏側7、表側3の割合で散布します。

また、1~2月に石灰硫黄合剤を散布することで、一年間の病害虫がずいぶん減少します。

花の季節は、土に落ちた花びらも、放っておくと病原菌の巣に。気付いたらすぐに取り除くことを心掛けてください。


殺虫・殺菌の薬剤散布のポイントは、早朝の涼しい時間帯に散布、葉にかける薬剤は表:裏=3:7の割合。育てたバラでバラ酒やローズウォーターを作る時は、殺虫・殺菌剤は使用しないように


長くバラを楽しむ剪定の大切さ

バラの栽培で大切な作業は、夏と冬に行う剪定です。

秋の開花をうながす夏の剪定は、8月末~9月上旬ごろに行います。伸びすぎた枝を整え、上から3分の1ほどを剪定します。

1~2月にかけては、バラを完全に休眠させるために剪定します。枯れた部分や、病気や元気のない枝を取り除き、株全体の高さの2分の1を残して剪定。葉があると吸水活動を行うため、休眠させるために一枚も残らず取り除きます。

ちなみに開花の時季は、咲かせっぱなしにすると枝が疲れてくるので、こまめに花殻摘みをします。通常は花から約10センチ下にある葉の5〜8ミリ上、房咲きの場合は花だけを切ります。黄色のおしべが枯れたように茶色に変化したら、花殻摘みのタイミングです。

剪定は雨の日を避けるのもポイント。切り口が雨にぬれたままになると、病原菌が入りやすくなるので、天気予報を確認して剪定しましょう。

バラの苗を長持ちさせる剪定

バラの苗を長持ちさせる剪定。特に夏と冬は、思い切りよく剪定することでバラを一休みさせ、次のシーズンの芽吹きをよくします