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(1)街道の面影残す町並み 県内最古の古墳や水路も

鹿本町を一望する一本松公園

(1)街道の面影残す町並み 県内最古の古墳や水路も

2018年3月17日
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今も昔ながらの町家が点在する来民商店街

山鹿市の南東部に位置する鹿本町。山鹿の豊前街道と菊池城(隈府城)の中間地点にあたるこのエリアでは、江戸時代に定期的な“市”が開かれ、菊池川流域の農村地帯を取りまとめる拠点の町として栄えました。

中でもにぎわいを見せたのが、熊本藩主・細川忠利によって「新町」と名付けられた現在の来民(くたみ)商店街の一帯です。1763(宝暦13)年に描かれた「宝暦新町絵図」(大光寺所蔵)からは、大通りの両側に150軒以上の町家が並んでいたことが分かります。

「宝暦新町絵図」を所蔵する「大光寺」

今も町屋造りの家が多く残っており、歴史を感じさせる雰囲気です。大正時代に建てられた、みそ・しょうゆ蔵、江戸時代から続く麹(こうじ)の店、伝統工芸品の来民うちわの工房などが営業中です。

通りを歩くと、人々が古くからの伝統やつながりを大切に暮らしていることが伝わってきます。

鹿本町を一望できる丘の上の「一本松公園」へ足を延ばしました。3基の巨大な「石のかざぐるま」や全長91mのローラー滑り台で知られ、子どもたちに人気です。

この一帯には4世紀中期に築造された古墳「茶臼塚古墳」をはじめとする「津袋古墳群」が点在しており、古代から栄えていたことがうかがえます。

鹿本町を一望する一本松公園。全長約90メートルの巨大スライダーやアスレチック広場などがあり、家族連れに人気。桜の時季は花見客でにぎわいます

県北地域で最も古いといわれる茶臼塚古墳。菊池氏や潜伏キリシタンにまつわる史跡もあり、見どころもいっぱい

古墳がある標高約100mの高台に立つと、眼下に鹿本平野と御宇田台地(みうただいち)が広がっています。今から1000年以上も前、925(延長3)年に伊勢からやってきた御宇田氏が、県内最古の灌漑用水路「御宇田井手(みうたいで)」を築いたことで、御宇田台地の開墾が始まったそうです。

それにより、周辺の村から、多くの開拓農民たちが入植したといわれます。

「石のかざぐるま」。羽根の重さは約1.5トン。ススキの穂が揺れる程度の風でも回るそうです

御宇田地区を見守る西岳(標高約648m)の南側に立つ不動岩(市指定文化財)

一本松公園