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(5)昔ながらの「おしきだ味噌」 主婦グループが手作り販売

(5)昔ながらの「おしきだ味噌」 主婦グループが手作り販売

2017年9月16日
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あっさりとしてクセのない「ふじや」のとんこつラーメン540円(並盛り)。ゆで卵入りで610円

荒尾では、ラーメン店が目に付きます。

JR鹿児島線・万田踏切前にある「中華そば専門店ふじや」に立ち寄ることにしました。昼時の店内はお客さんでいっぱいです。オーダーしたのは「ラーメン(並)たまご入り」と「チャーハン」。スープはとんこつベースですがあっさりとして、クセがありません。しっかりと炒められたチャーハンは懐かしい味がします。

JR鹿児島線・万田踏切前にある「中華そば専門店ふじや」

パラパラとした食感がおいしいチャーハンは懐かしい味。540円

これから出前に出掛けるという店主の森田浩章さん(45)を呼び止めて、荒尾のラーメン文化について尋ねると、「そがん難しいことは分らんけど、荒尾の人たちは舌が肥えとるけん、おいしいものば出さんとね」と額の汗をぬぐって笑った顔が印象的でした。

忙しい時間にもかかわらず取材に応えてくれた店主の森田浩章さん

中華そば専門店ふじや

 

大豆、丸麦、塩だけで作るシンプルさ

「おしきだ味噌」という昔ながらの手作りのミソがあります。作り手は、折敷田(おしきだ)地区に住む浜崎京子さん(77)ら「折敷田生活改善グループ」のみなさん。ミソの特徴は麦の割合が多く、大豆、丸麦、塩だけで作るシンプルさにあります。

主婦たちが手作りする「おしきだ味噌」450円(1kg)

伝統の「おしきだ味噌」を作る「折敷田生活改善グループ」のみなさん。左から井上秀子さん(71)、浜崎京子さん(77)、浜崎理恵子さん(72)

「昔はどの家でもミソは手作りしよりました。私も母から教わったとです。これば食べたらほかんとは食べられん。“手前味噌”な話ですが(笑)」と冗談を交えながら「おしきだ味噌」でみそ汁を作ってくれました。

浜崎さんたちが作ってくれた「おしきだ味噌」を使ったみそ汁。ごちそうさまでした!

具材は、サトイモ、南関あげ、豆腐、ナス。丁寧にとったダシに材料を加えて火が通ったら、火加減を弱めます。味噌こし器で「おしきだ味噌」をゆっくりと溶きながら、「みそ汁って、同じミソを使っても、よその家と一緒の味にはならんもんね。それが“家の味”とよね」と京子さんがほほ笑みました。

いただいた一杯のみそ汁のおいしいこと。そして、明日の朝げのみそ汁はいつもより丁寧に作ろうと思ったのでした。

岩本橋の横にある「荒尾ときめき市」で「おしきだ味噌」を買うことができます

折敷田地区に架かる石橋「岩本橋」の上にたたずむと風が立ちました。それから雨雲が流れ来て、ポツポツと肩に雨粒が落ち始めました。暑さを和らげるように降る雨が、秋の訪れが近いことを教えてくれるのでした。

折敷田にある江戸末期築造の石橋「岩本橋」=県重要文化財建造物

荒尾ときめき市(おしきだ味噌販売)