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(4)竹細工と郷土玩具 のど潤すラムネに郷愁

チャーハンセット850円

(4)竹細工と郷土玩具 のど潤すラムネに郷愁

2017年9月2日
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木彫りの「おきんじょ人形」をつくる桑原哲次郎さん

湯治客や観光客の土産物として作られるようになり、かつては10数軒の竹細工店が軒を連ねるほど繁栄した日奈久竹細工。その伝統を受け継ぐ職人は現在、「桑原竹細工店」の3代目・桑原哲次郎さん(57)ただ一人となりました。同店で手作りされる、かご網の弁当箱やザルなどは、使い勝手のよさから長年愛用する人も多いといいます。

「使い込むほどに味わいが増すのも竹細工の魅力。たとえ壊れても、修理をすれば何年でも使えます」と桑原さんは話します。

足つきのザルは冷たい麺やおむすび、サラダなどをのせても=「桑原竹細工店」

この日、桑原さんが作っていたのは郷土の木工玩具「おきんじょ人形」。文化・文政の頃、若くして世を去った美人の湯女〝おきんさん〟をモデルにしたもので、こちらも製造を受け継ぐのは桑原さんただ一人。地域で愛されるものを守りたい、という熱い思いが桑原さんを突き動かしているようです。

日奈久温泉街では、大小さまざまな「おきんじょ人形」を見ることができます(写真は「新湯旅館」のロビー)

桐板で作られた郷土玩具「板相撲」。かつて温泉神社で、年に一度の奉納相撲の時などに売られていたそうです

桑原竹細工店(工場)

 

どこか懐かしさを感じる味わい

「日奈久温泉センターばんぺい湯」の2階にある食事処「桑庵(そうあん)」は、桑原さんの妻・文代さん(57)が切り盛りする店です。ここで味わいたいのは、あっさりとした豚骨スープの「桑庵ラーメン」。一口食べると、どこか懐かしさを感じる味わいです。

聞けば、以前この界わいにあった評判のラーメン店が閉店することになりその味を受け継いだそうです。温泉利用者だけでなく、ラーメン目当てに訪れる人も多いというのも納得です。

「桑庵ラーメン」にチャーハンがつくチャーハンセット850円(12時〜14時のみ)

おにぎり付きの焼きそばセット750円(12時〜14時のみ)

左から、「桑庵」の桑原文代さんと古田恵さん(22)と深見久美さん(37)

ばんぺい湯1階の売店には地元で採れた野菜や日奈久味噌、ちくわなどが並んでいます。ドリンクコーナーの片隅で瓶入りのラムネを発見!飲み口までガラスでできたラムネは今では珍しくなりました。ビー玉を瓶のくぼみにひっかけて飲むコツがうまくつかめなかったことや、神社の境内でビー玉遊びをしていた子どもの頃の記憶がよみがえってきます。

ラムネと「日ノ本サイダー」。日奈久の「福島飲料水工業所」で製造されています

晩白柚精油を使った石けんや入浴剤なども


売店の片隅で見つけたCDラックには、懐メロがずらり!

写真右から「日奈久温泉センターばんぺい湯」支配人の潮濱秀明さん(40)、副支配人の吉岡慎治さん(43)

町のあちこちから飛び込んでくる、ノスタルジックな風景や懐かしい匂いが、遠い記憶を呼び覚ます日奈久時間。胸に甘い思い出の一日となりました。

日奈久温泉センターばんぺい湯

  • 八代市日奈久中町316
  • TEL.0965-38-0617
  • 営/10時~22時
  • 休/第3火曜(祝日の場合は翌日休)
  • 入湯料/510円(3歳未満無料、3歳~小学生300円、70歳以上300円)
  • 【家族湯】入湯料+1020円(1室1時間、サウナありは+1240円)
  • 【本湯(1階)】入湯料/200円(3歳未満無料、3歳~小学生50円)