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(2)8月6日は、七夕綱張り 集落総出のおもてなし

最高齢の“スミしゃん”こと村上スミエさん(89)=右=と氏原ナツエさん(77)

(2)8月6日は、七夕綱張り 集落総出のおもてなし

2017年6月3日
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飾り物のタコの足。丁寧にワラをより合わせます

じっくりと、七夕綱の手作りの様子を見せてもらいました。

「特に難しいのは、わらじ作りだもんな」と、誰もが声をそろえます。「“タエさん”(米村妙子さん・87)は、わらじ作りの名人。私らのような若手はまだまだ修業中!」と久保田榮子さん(72)に続くように、「あたしも若手」「あたしも!」と“若手”と思われる皆さんの手が次々と上がり、まるで女子高生のようなかしましさです。

「タコができたー!」。最高齢の“スミしゃん”こと村上スミエさん(89)=右=と氏原ナツエさん(77)

「飾り物に、決まり事はなかばってん、卵の数は昔から13個と決まっています。災いを“通さん(十三)”っていう意味が込められているとですよ」と久保田さん。

木々子では、過去には土砂崩れや水害などで大きな被害があったと聞きます。傾斜のある山を切り開き、厳しい自然の中で生きてきた先人は、農作業の合間に七夕綱作りに精を出し、多くのことを願ったのでしょう。

こうして集まり、世間話に花を咲かせるひとときを、特別の思いで過ごしていたのかもしれません。

飾り物作りが一段落すると、お堂でのティータイムです

作業が一段落したお堂に、皆さん手作りのお茶請けが並びました。「おあがんなっせ」と勧められて驚いたのが、普通のサイズの3倍はあろうかという大きいぼたもち。

甘い小豆あんともち米の軟らかい食感が郷愁を誘います。また、並んだ漬物や、タケノコの煮物のおいしいこと。

「何個でん食べてよ」という皆さんの笑顔に触れると、何とも幸せな気分で満たされます。

ジャンボサイズのぼたもち。朝早くから私たちのためにこしらえてくださいました

今年も集落の人たちは、8月6日の午前8時に“堂さん”に集まって七夕綱を仕上げ、12時には中谷川に綱を張ります。

毎年、わら打ち体験を希望する人や、写真愛好家らが大勢訪れており、飾り付けを終えた後は、公民館で地元の人たちの手作り料理を振る舞うのが恒例となっているそうです。

「誰でも参加できますので、ぜひ遊びに来て下さいね」。手を振って見送ってくれる皆さんの温かさが心に染みます。

今年も、織り姫様とひこ星様が、無事に出会えますように、そして皆さんの願いが届きますように。

元気いっぱいの八代七夕綱保存会の女性陣。前列左から=坂井アツ子さん(70)、米村妙子さん、平野サチ子さん(76)、村上スミエさん、久保田和子さん(82)、後列左から=久保田榮子さん、渕上弘子さん(70)、氏原ナツエさん、本田喜久子さん(70)、坂井貞女さん(さだめ・78)

八代七夕綱保存会の男性陣。左から=福本俊記さん(67)、氏原久さん(78)、村上正さん(67)、久保田賢一さん(74)本田忠義さん(72)

八代七夕綱保存会