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(2)「的」は最後は16等分に 町内へご利益おすそわけ

ご神体を安置したといわれる円座

(2)「的」は最後は16等分に 町内へご利益おすそわけ

2017年1月14日
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ご神体を安置したといわれる円座(下)をかたどった直径60cm・重さ6kgのワラと麻で編まれた“的”(上)

「的ばかい」への参加は、昔は年齢制限がありましたが、現在は小学生から80歳代まで、幅広い世代が参加します。

裸に締め込み姿の男性であれば、年齢も地域も国籍も問わず!当日参加もできるという懐の広い祭りです。

「最近は外国人の方の参加も多く、日本の伝統文化を肌で感じられたと喜ばれています。自分の国にはないお祭りだから、持ち帰って自国で祭りを再現したいという方もいらっしゃるほどです」と松田宮司。

「昔は、成人式の日に重なってたので、晴れ着姿の女性と締め込み姿の若者のカップルも多かったですね。『“的”を取ってきてやる!』と約束するほほえましい光景もよく見ました」と北野誠司さん(67)=「的ばかい保存会」副会長。

締め込みに使った布を妊婦の腹帯にすると安産になるという言い伝えもあり、妻のために参加する男衆もいたそうです。

的ばかいには、無病息災の願いに加え、それぞれの男のロマンや男気もこめられているようです。

そんな男衆の最大の目的は、なんと言っても“的”のワラ。ちぎっては口にくわえたり、締め込みにはさんだり。「取ったぞー」と、ワラを握りしめた手を高く振りかざす姿もよく見られる光景です。

「“的”はしっかり編んであるので、なかなかちぎれんとですよ」と北野さんが話すように、渦巻き状にしたワラを、麻緒と呼ばれる紐(ひも)で何重にも巻き付けてあり、どこからもほぐれそうにありません。

ワラの円座をモチーフにした“的”は昔からこの形で、直径60cm、重さ6kg。祭りの1週間前に作られ、同町磯野地区の住民を中心に30人が携わっています。

「ワラ打ちから初めるので地区の人たちだけでは間に合わない。保存会でも手伝って、昔ながらの作り方を守っています」

神霊が宿るといわれる“的”作りへの思いは、今も昔も変わりません。

ばかいが終われば“的”はボロボロに崩れてしまいますが、役目を終えた“的”は16等分に分割され、祭りを支える16つの町内へ配られます。

さらに各家庭に配布され、町中に「ご利益」が届けられるそうです。このような習わしが長く続いているのは、「的ばかい」が人々の暮らしとともにあるからではないでしょうか。

祭りを終えた“的”は、裁断されて各家庭へお守りとして配られます

的ばかい(破魔弓祭)

日程:1月15日(日)

●10時/的献納祭…洲崎神社
・拝殿で神事後、的を先頭に四王子神社まで参進

●11時/破魔弓祭…四王子神社
・三射の儀
・本殿正面に的を奉斎し祈念
・「肥後ちょんかけごま」と「ながす破魔弓太鼓」の披露

●13時/的投与祭(的ばかい)…四王子神社~有明海

問/長洲町まちづくり課 TEL.0968-78ー3239

問い合わせ

破魔弓祭(的ばかい)