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(1)人情通う「まっちゃ朝市」 暗いうちから お客さん続々

浦上さんが手作りする焼きエビ

(1)人情通う「まっちゃ朝市」 暗いうちから お客さん続々

2016年12月17日
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暗いうちから朝市を楽しみに続々と人が集まってきます

夜が明けきらない午前6時前。吐く息は白くても、家々からこぼれる明かりや街灯、朝市の支度を照らす電球の光に、冷えた体もぬくもる気がします。

潮が引いた松合の船溜りからかすかに磯の香りが流れて、少しずつ東の空が白み始めるころ、「まっちゃ朝市」が始まります。

松合の「汐見坂」を下った本町通り商店街を中心に、毎月第3日曜日の朝に開かれるまっちゃ朝市。不知火町でとれた野菜や果物、手作りの加工品、魚介類、コノシロ寿司など、“地の物”がそろいます。

ただなんと言っても、買い手と売り手の距離の近さが、まっちゃ朝市の魅力なのです。

少しずつ東の空が白み始めた朝の6時過ぎ

「まっちゃ(松合)」のはっぴ姿が朝市を盛り上げます

「食べてみらんね」と手のひらに載せてくれたショウガの漬物のおいしいこと。この朝市で手作りの漬物や総菜を売っているのは、松岡えつ子さん(76)です。

「ざぜん豆もおいしかよ」とえつ子さんはそう言うなり、また手のひらに一盛りします。なんだか料理上手な親戚のおばちゃんの台所にお邪魔しているようで、心が和みます。

松岡えつ子さんが手作りした総菜いろいろ

「食べてごらん」とにこやかにすすめてくれる松岡えつ子さん

通りでは焼きエビも売られていました。昔からこの地域ではダシに焼きエビを使っており、みそ汁や煮物には欠かせない食材です。「ひとつ、ください」と声をかけると、浦上諭さん(77)がうれしそうな笑顔を向けました。

浦上さんが手作りする焼きエビ

「買ってくれてありがとね」と笑顔を見せる浦上諭さん

まっちゃ朝市が開かれて間もなく、あちらこちらに押し寄せるお客さんのにこやかな表情の理由が分かりました。それは、ここで市を開く人たちの、素朴な人柄に親しみを覚えるからです。

ただただ、おいしいものを用意してお待ちする、その心づくしが、しみじみと染みてくるのです。

朝市では干物なども売られています