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(4)新たな名物づくりに挑戦 陶芸、高級干し柿、オリーブ

こびらオリーブ園

(4)新たな名物づくりに挑戦 陶芸、高級干し柿、オリーブ

2016年10月1日
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塩作りの過程で生まれるカルシウムを加えた釉薬が味わい深い、森山至さんの器(2300円)

内野川沿いに広がる手野地区には、農村集落の風情が広がります。「森山陶器」を開窯した森山至さん(34)は、この土地の山や田の土を原料に、普段使いの器を作っています。

「地元のもので暮らしの器を作るのは、とても自然なこと。次は御領の灰石を粉末にして使ってみようと思っています。どんな風合いになるか楽しみです」と至さん。

穏やかな笑顔で話す至さんの後ろでは、長男の朔(はじめ)くん(3)が何か夢中になって遊んでいます。交互に見比べると2人の表情がそっくり。そんなほのぼのとした光景の中で作られる器には、優しい温かさが宿っている気がします。

写真右後ろから、至さんと妻の仁恵さん(43)、仁恵さんの母の田尻敏子さん(67)とちょっぴり緊張気味な父の均さん(69)、朔くん=森山陶器

至さんのアトリエ兼ギャラリーは朔くんのお気に入りの遊び場

森山仁恵さんのご両親が経営する「七つ森農園」のブドウをいただきました。マルシェに出店するとすぐに完売するそうで、朔くんも大好物です

問い合わせ

森山陶器

 

色鮮やかで、とろりとした食感はまるで上質な和菓子を食べているよう

手野の集落の中に大きな渋柿が実っていました。直径10cm超にもなるという「芹生(せりう)柿」です。この芹生柿生産を推奨し、地域産品作りに励むのは「手野風蔵(てのかぜくら)」の松村一比孝さん(70)です。

「大きさも味も日本一!ちょっと食べてみて」。約45日間かけた干し柿は手に乗せるとずっしりとした重みを感じます。乾燥後の糖度は50度以上!色鮮やかで、とろりとした食感はまるで上質な和菓子を食べているようです。

贈答品としても人気の「芹生のべっぴんさん」(1個1050円、数量限定)は、直接予約も可能(写真提供=手野風蔵)

「手野風蔵」のメンバー。右から松村一比孝(かずひこ)さんと岩崎周司さん(64)

問い合わせ

手野風蔵(てのかぜくら)

  • 天草市五和町手野1-2909
  • TEL.0969-34-0047
  • ※店舗などはありません

オリーブ栽培を通じて、人とのつながりの大切さを知る

そして新たな五和町の特産品作りを目指しているのが、「こびらオリーブ園」の吉岡英二さん(41)と愛さん(40)夫妻です。英二さんは4年前、オリーブ栽培に挑戦しようと、妻の実家のある五和町に移住。今では天草市のオリーブ栽培指導員として、市内の栽培農家の育成にあたっています。

葉っぱの間からのぞくオリーブの実。100%天草産のオリーブオイルを作るのが夢だそうです=こびらオリーブ園

オリーブ園の木陰でいただいたのは、ルイボスブレンドやハーブブレンドなど3種のオリーブリーフティ。ほかにも苓北町在住の草木染め作家とコラボし、オリーブ染めのワークショップなどを開催しています=こびらオリーブ園

「昨年の長梅雨や台風、今年の大雪、雨不足の影響で、今年の実りは期待薄ですが、地域の人と協力しながら挑戦しています。オリーブ栽培を通じて、人とのつながりの大切さを知るなど多くのことを学んでいます」。汗を流す英二さんの視線の先には、これから大きく育つオリーブ畑が広がっていました。

五和町の旅で印象に残ったのは、自然や家族を愛しながら暮らす人たちの姿でした。渡る秋風の涼しさも心地よく、何か特別な一日を手に入れたようで、心がほんわかとなったのでした。

約1000本のオリーブの木が育つ山のなかを、のびのびと駆け回る子どもたち=こびらオリーブ園

「こびらオリーブ園」の吉岡英二さんと愛さん、優希くん(8)、明希ちゃん(6)

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こびらオリーブ園