生活情報紙「あれんじ」公式サイト

(2)ほくほくクリで作るだんご にぎわう門前に並ぶ土産店

相良観音せんべい

(2)ほくほくクリで作るだんご にぎわう門前に並ぶ土産店

2016年9月17日
|

相良茶屋名物「栗だけだんご」。5個入りで600円

お参りの後は、門前に並ぶ土産店の茶所での一服も楽しみのひとつ。地元の特産品や万十、せんべいが並ぶ光景に、気分も高まります。

二軒の土産物店には、毎年9月から翌3月にかけて、名物のクリだんごが登場します。それぞれに個性豊かなだんごで、それを目当てに県内外から多くの人たちが訪れます。

「今年のクリは、ほくほくして甘かよ」と声をかけてくれたのが、クリだんごの“元祖”を掲げる「相良茶屋」の杉ヒデ子さん(82)です。

菊鹿産クリ100%で作られる同店の「栗だけだんご」は、同店の看板商品です。名前の通り、栗そのものの味を生かしただんごです。

「相良茶屋」は、昭和3年創業。もともとは酒屋さんだったそうです

杉ヒデ子さん(右)と浩さん。浩さんは、婚活パーティーを企画するなど地域活性化にも取り組んでいます

店主で息子の浩さん(58)とともに、毎朝5時からだんごを作るというヒデ子さん。粗くつぶしたクリを丁寧に丸めて蒸し、さらに冷蔵庫で一晩寝かせて味を凝縮させた後、翌朝だんごの皮に包んで蒸すという手間のかけようです。

ヒデ子さんの「栗だけだんご」をひと口いただけば、ほこほこしたクリ本来の優しい甘さと香りに秋を感じます。

店内も厨房(ちゅうぼう)もこざっぱりと片付けられ、隅々まで配慮の行き届いた様子から、ヒデ子さんの丁寧な仕事ぶりと、誠実な人柄が伝わります。

その熟練の技を浩さんに伝えるヒデ子さんは、「まだまだ死なれんとですたい」と茶目っ気たっぷりに笑います。

“看板娘”の杉ヒデ子さん。地域の「老人大学」をお休みして、あれんじスタッフを待っていて下さいました

問い合わせ

相良茶屋

 

訪れる人々を幸せにする笑顔があふれています

さて、参道でなつかしい顔に会いました。3年前の冬に訪ねた土産物店「泉水園」の猿渡信子さん(57)、佑美(ゆみ)さん(29)親子です。

あのときと全く変わらない笑顔に、懐かしい友だちに再会したような気分です。

「取材、暑かでしょう? ちょっと休んでいきなはらんですか」と冷たいお茶とせんべいでもてなしてくれました。

ナギの木の言い伝えについて教えてくれた「泉水園」の猿渡信子さんと娘の佑美さん

相良寺とトビカズラの焼き印の「相良観音せんべい」(400円)。一枚ずつ手焼きで焼かれています=「泉水園」

参道を行き交う人たちにも気軽にお茶を勧める心遣いに、心がほぐれます。

お言葉に甘えて、店の前でひと休み。店の前にある大木を眺めていると、1本の大木かと思いきや、2本の木が寄り添うように立っています。

「この木は、右がナギの木で、左はモッコクの木。ナギの葉っぱは、ほら、引っ張っても切れんとですよ。この辺では、“縁が切れん”っちゅーて、娘の嫁入りダンスに忍ばせて送り出していたんですよ。昔から夫婦円満の葉と伝えられています」と信子さんが教えてくれました。

神々しい観音様のまわりには、訪れる人々を幸せにする笑顔があふれています。

ナギの葉っぱは、力いっぱい引っ張っても切れることはありませんでした

左がモッコク、右がナギの木です。葉っぱの形が似ています

問い合わせ

泉水園