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(2)日ごろはライバル同士が技術と経験分かち合って

茶木に遮光幕をかぶせて日光を遮ります

(2)日ごろはライバル同士が技術と経験分かち合って

「天候に恵まれ良好な新茶が収穫できた」と喜ぶ茶園主の藤本祐一郎さん(写真中央)と妻のつゆ子さん(61)、小山玲治さん

JAかもとの製茶工場に着くと、「鹿北銘茶研究会」メンバーが準備万端で待っていました。

「今年は霜の被害もなかったけん、上々たいね」と互いに生葉をチェックしながら、さっそく茶葉を蒸し機に入れます。蒸された茶葉はより濃い緑色となってベルトコンベヤーで運ばれてきます。

その茶葉を手に取ったり口に含んだりして、色、香り、味などを丹念に見極めます。

「もう少し蒸し時間を延ばしたほうがよかかもしれんね」「そうね、後5~6秒かね」と、古田太郎さん(49)と藤本邦夫さん(45)の厳しいチェックが入ります。そんな熟練者たちの目利きを見逃すまいと、必死にメモを取るのは同会の若手で、それぞれ25歳の中満勇地さんと東聖矢さん。頼もしい後継者たちです。

茶葉は気候条件によって生育状態が変わるため、同会は初摘みの茶葉で蒸し時間や揉捻時間などを検討しながら、その年の最適な製茶法を確認し合うのです。

とは言うもののメンバーはライバル同士でもあります。昔はともに学ぶなどありえなかったそうですが、互いの技術や経験を持ち寄って、鹿北茶の品質を高めて全国に広めようと20年ほど前から勉強会が始まったそうです。

蒸し機を経た茶葉は粗揉機、揉捻機、中揉機、再乾機、棚乾燥機という工程を経てやっと完了します。60kgあった生葉ですが、最終工程を終えた時にはたったの9kg。朝早くから始まった茶摘みから、すでに太陽は西に沈みかけていました。

「さっそく飲んでみるね」と小山さんが新茶を入れてくれました。

急須から注がれたお茶は深い緑色、あの藤本さんの新緑の茶畑と同じ色です。爽やかなお茶の香りが立ち上り、口に含んだ瞬間に広がるまろやかな甘み。思わずフウ~と力が抜け、心地よい解放感に包まれます。

「新茶を飲むと一年が無病息災という言い伝えがあると! 多くの人に飲んでもろて、熊本が元気になれるとよかね! さあ頑張って明日から製茶ばどんどん始めようばい!」と小山さん。

これから一番茶から二番茶、三番茶、紅茶用と初秋まで茶摘みは続きます。おいしいお茶を全国に届けるために、みなさんはしばらく寝る間を惜しんでフル稼働です。

かぶせ茶は茶摘みの1週間前ぐらいから、茶木に遮光幕をかぶせて日光を遮ります。そうすることでうま味成分であるアミノ酸が増え、反対に渋みのもとであるカテキンが少なくなるそうです

新茶を入れるときは絶対に熱湯は使わず、湯呑などに入れて70度ほどに冷まして使います。深い緑と甘いうま味は、新茶ならではの味わいです


製茶の流れ

1.摘みたての生葉をチェック。今年の生育状態を見極めます


2.ベルトコンベヤーに乗った生葉は蒸し器へと入れられます


3.蒸された茶葉はしんなりとなってより濃い緑に。この蒸し時間でお茶の味は大きく左右されます


4.蒸した茶葉を粗揉機で熱風をあてながら水分をとばし粗揉みします


5.粗揉みした茶葉の色や香り、味を入念にチェック


6.揉捻機で葉の繊維や組織を軟らかくして茶葉を均一させます


7.さらに熱風をかけながら揉み乾かしていきます


8.粗茶の状態。ここまでくるとすっかり見慣れたお茶の葉になりました。これからさらに棚乾燥機に入れて乾かします


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道の駅 かほく 小栗郷

  • 山鹿市鹿北町岩野4186-130
  • TEL.0968-32-4111(代表)
  • 小栗館/8時~19時(4~9月)
  • お栗茶屋/9時~17時
  • 休/第2木曜日
  • ※道の駅 かほく 小栗郷では、全7店舗のお茶を販売しています