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(5)Uターン組が元気に活躍 山頂に広がるオリーブ畑

北野雄己さん

(5)Uターン組が元気に活躍 山頂に広がるオリーブ畑

2016年4月2日
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かつての駄菓子店を改装した「下田珈琲店」。つい、長居してしまう居心地の良さ。柱にかかったわらじは、裏のおばあちゃんへのメッセージなのだとか

福岡からUターンし、同町で旅館と金魚店を営む下田貴久さん(38)は1年前、﨑津教会近くの旧道沿いに「下田珈琲店」をオープンしました。

「訪れた人が憩える場所を増やすことで、﨑津のにぎわいを取り戻したい」と下田さん。自家焙煎のコーヒーのほか、祖母直伝の郷土菓子もありますが、食べ物は持ち込み自由なんだとか。

「﨑津のおいしかもんば食べてもらいたかけん、持ち込み自由。中には弁当持参の人もいて、楽しんでもらってます」と笑顔を見せます。

「いつもは親父がマスターとして珈琲店に立ってくれるんですけどね。オレが店にいるとお客さんがびっくりするでしょ」と笑う、オーナーの下田貴久さん

同店2階に大切に祭られているキリストとマリアの像。下田さんが入居する前から、この建物にあったそう

通りで散歩中の保育園児たちに出会いました。きちんと列をなして、おりこうさんに行進する愛らしい姿に、心が温まります。

「お休み処 よらんかな」のカケでは、﨑津保育園の園児たちが散歩途中のおやつタイム。波音やトンビの声を聞きながらおやつとは、ぜいたくです。またカケとは、海に張り出した漁師の作業場で、係船や網干、荷の上げ下ろしなどに使われます

問い合わせ

下田珈琲店

 

夢とともに、大きく育てます

観光案内所の隣にある「AMAKUSANTA(アマクサンタ)」を見つけました。ここではオリーブオイルやオリーブの茶葉が販売されています。店主の北野雄己(ゆうび)さん(30)は、実家のオリーブ園を継ぐため、2年前にUターンし、就農。ただ今、ふるさとで新たな挑戦の真っ最中です。

「畑ば見ていかんですか?」と豪快な笑顔を見せる雄己さん。誘われるまま車で15分ほどの行人岳(ぎょうにんだけ・標高483m)へ上ると、山の斜面に広大なオリーブ畑が広がっていました。

「東京の暮らしも楽しかったけど、親父の胸中ば思うと、天草に帰るのが一番かなと。オリーブの木はまだ小さかけど、ここで僕の夢とともに、大きく育てます」。雄己さんがそう言って微笑むと、爽快な風が渡っていきました。

観光案内所の隣にある「AMAKU SANTA」。オリーブリーフティーの試飲・販売のほか、オリーブ関連グッズを販売しています

手摘みのオリーブ葉100%のオリーブリーフティーは、甘みとコクが特徴。食事中のお茶としても合いそうです

行人岳(標高483m)の山頂に広がるオリーブ畑に立つ、北野雄己さん。24haの畑には現在、13種類2700本のオリーブが育っています

海に面した﨑津地区と山間の今富地区では、それぞれの産物を交わす「メゴイナエ」と呼ばれる風習がありました。それは、信仰のみならず、さまざまなものを超えて繋がり合う、支え合いの精神。この町で気づかされるのは、そんな血の通う思いやりの心なのです。

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AMAKUSANTA(アマクサンタ)