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(4)若手農家らがマルシェ開催 特産品づくりで町を活性化

「種ごと丸ごときんかん」がたわわに実るハウス

(4)若手農家らがマルシェ開催 特産品づくりで町を活性化

2016年2月20日
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カフェと直売所を併設した「KICHIJIEN cafe」

植木町は農業が盛んな土地としても知られますが、若手農家らのグループが自分たちの農産物や加工品を販売する「Uekiもんマルシェ」を開催するなど、町の活性化にも積極的に取り組んでいます。同マルシェの実行委員長で、「観光農園 吉次園」専務の前田正明さん(34)に話をうかがいました。

「植木町では、平らな土地と日照の良さを生かし、ビニールハウス栽培が盛んです。早出しスイカの名産地として知られるようになったのも、ビニールハウスのおかげ。最近ではそのノウハウを生かして、複合栽培に取り組む農家も増えています。年間を通じて農業収入が得られるようにみんなが革新している。チャレンジできるってすばらしい土地だなとつくづく思います」

前田専務は29歳の時に自衛官を退官、弟とともに後継者としての道を歩み始めました。「チャレンジする農家」をモットーに、イチゴやブドウ、ミニトマトなど約40種類の周年栽培を手がけ、観光農園やバーベキュー、さまざまな商品開発にも取り組んでいます。

熊本で誕生した品種「紅あやね」(1パック580円)は、例年5月まで収穫できます

100%ジュースやジャムといった加工品も販売されています

昨年9月には直売所を併設した「KICHIJIEN cafe(きちじえん・カフェ)」をオープン。ワッフルコーンから手作りするオリジナルソフトクリームは早くも話題を呼んでいます。

「植木町は僕らのように若い世代の農業従事者も多い。農家が手を取り合えば、町を元気にできるんじゃないか。そんな思いで始めたのが、『Uekiもんマルシェ』です」

2010年、町内の若手農家10人が集まって、文具店の駐車場からひっそりとスタートした月一回のマルシェは少しずつ規模を拡大。毎月第3日曜に熊本市北区役所前の広場で開催するまでになりました。飲食店やハンドメード作家など、異業種のメンバーも増え、今では熊本市内外から人が集まる人気のイベントになっています。

スタッフの大谷鮎子さん(30)。「コーンから手作りしています。甘さ控えめなので、フルーツの風味が際立ち、最後までさっぱりと味わえますよ」

前田正明さんと母・博美さん(59)。「さまざまな交流やこれまでにない商品サービスを提供できるような農園にしていきたいですね」

問い合わせ

KICHIJIEN cafe、観光農園 吉次園

 

香りや食味が格別

「ハナウタカジツ」の片山和洋さん(35)も、「Uekiもんマルシェ」立ち上げ時からのメンバーの一人です。

「ただ安いだけの朝市ではなく、いろんな仕掛けを楽しめる場にしたかったんです。マルシェの食材を使った料理の無料振る舞いや、餅つき、流しソーメンなど、月替わりのイベントはお子さま連れのご家族にも好評です。町内外のコミュニケーションの場として楽しみながら、植木を盛り上げていきたい」と抱負を語ります。

妻の玲(れい)さん(36)、叶望(かの)くん(4)、未蘭(みら)ちゃん(4カ月)とともに営む果樹園では、キンカンやはるか、桃など5種類の果実を栽培。いずれも完熟収穫をモットーにしているため、「香りや食味が格別」と評判もよく、インターネットを通じての直接注文や飲食店からのオーダーも多いといいます。

「もう一度食べたいと、同シーズン内に“おかわり”注文をしてくださるお客さまが多いんです。早生のものから晩生のものまで、実る時季をずらして栽培することで、長い期間ご提供できる工夫もしています。最近は、叶望も出荷のお手伝いなどをしてくれるようになりました」と玲さんは目を細めます。

「種ごと丸ごときんかん」がたわわに実るハウス。2月末までがきんかんの収穫期で、これからは「春待つみかん はるか」が旬を迎えます

プチギフトとしても人気。インターネット注文のほか、スーパー「ウエッキー」などでも販売されています

1歳半から民謡教室に通う叶望くん。2歳のときには、民謡「田原坂」全国大会に最年少出場も果たしました

片山和洋さん(35)、妻の玲さん(36)、叶望くん(4)、未蘭ちゃん(4カ月)。津軽三味線や民謡が趣味の玲さん。地元で披露する機会も多いそう

問い合わせ

ハナウタカジツ