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(4)華やぎを演出する人と伝統 町の笑顔が交わる明るい食堂

「20品目カレー」(850円)

(4)華やぎを演出する人と伝統 町の笑顔が交わる明るい食堂

2016年1月16日
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「山鹿灯籠民芸館」を訪れた、菊池ライオンズクラブが受け入れているマレーシアからの来日生リン・フイ・シンさん(15)。「紙だけで作ってるなんて、スゴイ!」と驚きの声をあげていました

温泉プラザ山鹿2階の「山鹿灯籠民芸館」を訪ねました。山鹿灯籠は、和紙と少量の糊だけで作られる山鹿の伝統工芸品。細い障子の木枠に至るまで中空に形作る精緻な展示作に目を奪われます。

同館で出会った灯籠製作者の中村潤弥さん(26)は、亡き名匠・徳永正弘さん(平成27年没)に師事した一人。小刀を用いて和紙のわずかな厚みを削ぐという高度な技法を受け継いでいます。

「専用の小刀は、使う前後に必ず研いでいます」と中村さん。作業机にはすす竹で自作する端正な竹べらもそろえられ、美しい道具から美しい灯籠が生まれることを実感しました。

灯籠師を名乗るには10年もの修業が必要。会社員から転身し、灯籠師となって3年の田中久美子さん(59)と、10代から修業を続ける中村潤弥さん

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山鹿灯籠民芸館 仮設展示室

 

竹灯りや和傘オブジェが幻想的に彩ります

さて、山鹿の冬の一大祭典といえば、2月5日(金)開幕の「山鹿灯籠浪漫・百華百彩」。風情ある街並みを竹灯りや和傘オブジェが幻想的に彩ります。同実行委員会の参加団体の一つ「九日町商店街」も、和菓子店や飲食店、茶房、工芸店などの店主が集い、ほぼ毎日早朝から竹灯りの加工を行っています。

同会長の宮本榮次郎さん(65)は、「ぎりぎりまで知恵を絞り、手をかけて準備していますので、ぜひ足を運んで下さい!」と語ってくれました。

左から「九日町商店街」の井上知裕さん(32)、井島裕司さん(56)、角田恵二郎さん(64)、一人置いて宮本榮次郎さん(65)。右から2人目は「山鹿温泉観光協会会長」の高野誠二さん(59)

山鹿灯籠浪漫・百華百彩

  • 開催日程/平成28年2月の毎週金・土曜(5・6日、12・13日、19・20日、26・27日)
  • 灯り点灯時間/19時~22時
  • 会場/八千代座、豊前街道、金剛乗寺、湯の端公園、温泉プラザ山鹿、さくら湯ほか

開催日は「八千代座」で「山鹿風情物語」(山鹿太鼓と山鹿灯籠踊りの共演、中学生以上有料)を開催。また、「さくら湯」周辺では「あったか屋台村!」も開催。

光が織りなす華やかな光景に酔う「山鹿灯籠浪漫・百華百彩」(資料写真提供:山鹿温泉観光協会)

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地域の交流の場にもなっているよう

豊前街道に評判のレストランがあります。「食やまもと」は、管理栄養士の山本準子さん(61)が作るランチがおいしいと大人気。丁寧な盛り付けや清潔感のある店内に、山本さんの人となりが表れています。

「良く来るとですよ」と声をかけてくれたのは、高水間叡(こうずま・ふかし)さん(69)。食事が終わると離れた席にいた山鹿小学校時代の恩師の吉田知子さん(89)に駆け寄り、「先生、おいしかった?」と声を掛けます。町の食堂として愛されているこの店には顔見知りが多く集まり、地域の交流の場にもなっているようです。

冬の山鹿で出会ったのは、心が明るくなる触れ合いや美しい技。通りには歴史あるまちに大切に住む山鹿の人々のゆかしい心がうかがえて、去りがたい思いを感じました。

「連子鯛のスウィートチリソース」(880円)は、この値段でこのボリューム! メニューは日替わりです

「20品目カレー」(850円)。色とりどりの野菜の多くは、山本さんのご主人の畑で採れたもの。時季のものが付く別皿の金柑煮は、とろけそうな甘さでした ※撮影はメイン皿のみ

オーナーの山本準子さんの人柄か、店内にはまるで家族が集ったような和やかさが漂います=食やまもと

吉田知子さんと高水間叡さん。吉田さんは、「教諭時代の教え子に出会う機会もあって楽しみ」と毎日のように通っています=食やまもと

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食やまもと