
江戸時代末期に釈迦院川と津留川の合流点に架橋された二俣橋
美里町の西の玄関口には「二俣橋」があります。釈迦院川と津留川の合流地点に、L字型に連なる“双子橋” です。
「二俣橋」は、10月から2月の天気のいい正午近くに、ハート形の影ができることから、今ではバレンタインの季節にカップルが訪れる“恋人たちの聖地”として知られています。

11月から2月ごろの天気のよい昼前の約30分間、二俣橋のアーチと川面に落ちる陰が、ハート形を作り出します=資料写真
そんな「二俣橋」の近くにログハウス風のベーカリー「森のぱんや」がありました。地元の野菜を使ったサンドイッチや天然酵母を使ったパンなど約70種類がそろい、しかもお値段はお手頃。店の奥には、なんとワインセラーまであり、パンに合うワインがずらりと並んでいます。
パン屋を切り盛りするのが、森茂治さん(57)・紀子さん(54)夫妻です。
二人の出会いは、30年以上前のこと。かつて茂治さんが働く熊本市内のパン屋に、スイミングスクールの講師をしていた紀子さんが毎日通っていたことから、茂治さんが一目ぼれ。結婚後、紀子さんのふるさとである美里町に「森のぱんや」をオープンし、23年がたちました。
「主人が、自分のふるさとでパンを焼いてくれて幸せ」と紀子さんは笑顔をみせます。
早朝4時半には仕込みを始めるという茂治さん。美里町は硬水なので、パン本来のうまみが引き出されるのだそうです。

国道218号線沿いのログハウス風の外観が目印です

店内には、総菜パンから、おやつパンまで60~70種類のパンが並びます
“一番人気”と書かれている「赤ちゃんのおしりパン」を食べました。ふんわりやわらかい生地の中にたっぷりのカスタードクリームが入って口の中でふわっととろけます。森さん夫妻の気取らない人柄や優しさが溶け込んだ忘れられない味です。

一番人気の「赤ちゃんのおしりぱん」140円。ふわふわの食感とたっぷりのカスタードクリームがおいしい

「『あたげんパンは、うまかねえ』と言われるのが、一番うれしかですね」と語る森茂治さん、紀子さん夫妻

ワインセラーには、100種類以上のワインが並びます。ワインに合うバゲットも豊富
各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。