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(4)港町の面影たどり歩けば コーヒー豆の香りと笑顔

潮が引いた海岸

(4)港町の面影たどり歩けば コーヒー豆の香りと笑顔

2015年12月19日
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三角駅は、1899(明治32)年開業、1903年に現地に移転。現在の駅舎は、2011年の観光列車「A列車で行こう」の運航開始に合わせ“南蛮風”に改修されました

三角町を走るJR三角線。無人駅の波多浦駅がある塩屋踏切に、古色蒼然とした古いトンネル(表紙写真)があります。

ここは、明治のころに開通した九州鉄道の面影を残す場所で、レンガの壁面やトンネルのスス、赤茶けた鉄道のサビが時代を感じさせます。

JR三角線にある無人駅「波多浦駅」

この近くで「一心珈琲」という看板を見つけました。カフェと思いきや、自家焙煎のコーヒー豆を売るお店でした。店内にはコーヒー豆の豊かな香りが漂い、20数種類のコーヒー豆が販売されています。

「主人が6年前に自宅の一角に店を開き、その後、私が引き継いでのんびりとやっています(笑)」と三浦章子さん(42)。

初めて会ったのに昔から知り合いのような気さくさ。章子さんの飾り気のない人柄に触れただけで、いい旅になったと感じた時間でした。

「一心珈琲」で販売されているドロップパック。390円(5袋入り)

飾らないステキな人柄の三浦章子さん

一心珈琲

 

コノシロの味の印象が一変するおいしさ

ところで、三角町の味といえば和食の「大番」です。鯛(たい)茶漬けも有名ですが、この季節こそおいしい「このしろ焼き寿司」を食べないわけにはいきません。

地区に伝わる郷土料理が「このしろの姿寿司」ですが、同店では焼いたコノシロに甘みそ、大葉みそ、ゆずみそ、うめかつおとそれぞれの4種の味を載せたものを酢飯に巻いてあります。そこに、錦糸卵を加えノリで巻いて食べるというものです。

店主の大越忠義さん(73)が考案したレシピで、コノシロの味の印象が一変するおいしさです。

「大番」の「このしろ焼き寿司」はテークアウトもできます

コノシロを使った寿司の印象が一変する「大番」の「このしろ焼き寿司」1050円

[大番」の看板娘・大越順子さん(39)、店主の大越忠義さん(73)、妻の啓子さん(66)。家族で店を盛り上げています

大番

 

宝クジが当たると伝えられるパワースポット

さて、おなかを満たしたところで散策に再出発。聞くところによると、宝クジが当たると伝えられるパワースポットがあるそうです。

前越(まえごし)地区にある「前越稲荷」がそうです。民家の細い道を抜け、高台のミカン畑の農道を進みますが、どこも道幅が狭く軽自動車で訪れることをおすすめします。

農道の脇に立てられた手書きの看板が目印。そこからは入江の岩山の下にある神社まで歩いて下ります。

潮が引いた海岸沿いに鎮座するほこらは掃除が行き届いており、地区の人に大切にされていることが分かります。熱心に手を合わせ、“年末の一攫千金”を必死で願ったのでした。

前越地区の海岸にある「前越稲荷」。幸運を願いました

潮が引いた海岸。向こうの端の岩山の下に「前越稲荷」があります