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(2)工夫を凝らした各団体の大造り物 木や葉の自然素材で時代を表現

「災い転じる不動明王」

(2)工夫を凝らした各団体の大造り物 木や葉の自然素材で時代を表現

2015年9月5日
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昨年、銀賞を受賞した下市連合組の作品「大増税の風 立ち向かう 達磨大師」

毎年、八朔祭が楽しみだという田中勲さん

地区を挙げて盛り上がる、八朔祭。各連合組では祭り当日のおよそ1カ月前から、大造り物の制作が始まります。

「小さいころから、八朔祭が近づくと胸が高鳴りました。大造り物の制作に参加できるというのは、一人前の大人になれたという証なんです」と下市連合組の制作に携わる田中勲さん(69)は話します。

田中さんは高校生のときに矢部を離れ、都会でサラリーマン時代を過ごし、40歳を前に故郷に戻ってきました。

「やっぱ故郷が一番です。特に八朔祭では、みんなの心が一つになります。祭りが終わると、互いをねぎらい酒を酌み交わします。これを『きつねばなし』と言うんです。この『はなし』とは、祭りを振り返り『話す』ことと、作り手に憑依(ひょうい)した(夢中になった)とされるきつねを『放す』のをひっかけたものです」と田中さん。

大造り物は、そのときどきの話題を題材にしたり、メッセージ性のあるものなどさまざま。昨年、銀賞を受賞した下市連合組の「大増税の風 立ち向かう 達磨(だるま)大師」は、芸術作品としての評価も受けました。

そんな数々の大作の他に、矢部小学校や矢部高校など、子どもたちの手による作品も登場します。

大造り物に見られる作り手の豊かな感性や技術は、昔からこの土地で受け継がれてきた“矢部のDNA”といえるでしょう。

そしていよいよ本日、下市連合組の「鷹と鯉」をはじめとした、息を呑むほどに素晴らしい大造り物が町を練り歩きます。

昨年、金賞を受賞した、浦川連合組の大造り物「災い転じる不動明王」(資料写真)

昨年の大造り物。仲町連合組の「未来からの使者 山都の獅子立ち上がる」(資料写真)

旧矢部町の商店街。この通りを大造り物が練り歩きます