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(3)厳かに光り輝く 一佛二十五菩薩

「一佛二十五菩薩」(萬松山國照寺)

(3)厳かに光り輝く 一佛二十五菩薩

2015年7月18日
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鈴木重成が創建したお寺のひとつ「萬松山國照寺」。境内には保育園もあります(拝観・参拝の際は、お静かにお願いします)

江戸時代、富岡城には代官所がありました。初代代官は鈴木重成。天草・島原の乱(島原・天草一揆)後の復興に尽力したことで有名です。その重成ゆかりの寺に貴重な文化財があると聞き、訪ねることにしました。

「萬松山國照寺(ばんしょうざんこくしょうじ)」。重成が創建したお寺のひとつです。禅庭園(町指定文化財)の木々や緑の苔につつまれた静謐(せいひつ)な森は、住民たちの憩いの場にもなっています。

「一佛二十五菩薩を拝んでいきませんか」と案内してくれたのは、21代目住職の田中光顕さん(45)と妻の清子さん(43)。阿弥陀堂の扉が開いた瞬間、その神々しさに思わず息をのみました。

金色に輝く阿弥陀如来と、その両脇に25体の菩薩像がずらりと並んでいます。「一佛二十五菩薩」(町指定文化財)は重成が天草へ赴任する際、三河藩(現在の愛知県)から遷座したもの。長らく安置していた寺が老朽化で解体されることになったため16年前、先代住職により同寺へ遷座されました。

「鈴木重成公が、天草・島原の乱で犠牲になった人々の供養のために遷座されたもので、寺社や仏像が乱によって失われていた天草の信仰のよりどころになるようにとの願いも込められていたのでしょう」と田中さん。

境内には保育園もあり、子どもたちのかわいい声が響きます。ふるさとの自然や歴史・文化を肌で感じ、のびのびと育つ子どもたちがちょっとうらやましくなりました。

緑豊かな「萬松山國照寺」の裏山は、「新四国八十八カ所霊場」としても知られます。木立の中は涼しく、四季の移ろいを感じながら、プチお遍路を楽しむのもいいものです

「一佛二十五菩薩」(萬松山國照寺)。よく見ると、すべての菩薩が琵琶などの楽器を手にしています。「歌舞音曲を奏でながら浄土からお迎えに来られる様子を表しています」と住職の田中さん

萬松山國照寺