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(5)懐かしいところが新しい 愛され続けるおふくろの味

「田舎定食」1600円

(5)懐かしいところが新しい 愛され続けるおふくろの味

2015年7月4日
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人気ベスト3は、からあげ100g220円、イモ天1枚90円、ナス天1本100円。ナスには辛子味噌がサンドされ、ツンとくる辛さが美味

国道57号から脇道に入った一角で、昔懐かしい店構えの総菜店「吉田から揚店」を見つけました。

引き戸を開けると、小さなショーケースに揚げたてのナス天とイモ天が並んでいます。ナスはほぼ1/2本、イモも分厚く、その大きさにビックリです。

「みんな『大きかねー』と言わすけど、ずっとこれだけん」と笑う女将の吉田美代子さん(73)。その奥では孫で二代目の弘昌さん(26)が一番人気のからあげを揚げています。

約40年間、美代子さんが1人で切り盛りしてきましたが、3年前から弘昌さんが手伝い始め、店を継ぐことを決意していると喜びます。

「年寄りと一緒に仕事してくれるのがうれしかですね。もう味付けはバッチリだから、いつでもまかせられます」

〝わが家の味〟というからあげは、シンプルな味付けながらも、もう一つ、もう一つと止まらないおいしさ。遠方から買いに来る常連も多いそうです。

昭和の雰囲気が漂う「吉田から揚店」

「子供の頃から手伝ってたから自然に」と弘昌さん。美代子さんは「こん子はからあげ好きだけん」とニッコリ

問い合わせ

吉田から揚店

 

阿蘇ドライブのお供にしたい一品です

切り干し大根やきんぴら、高菜といった地元の食材を詰めた「後藤万十店」の総菜系万十。

現在お店を代表するのは三代目・後藤祐次郎さん(41)。万十作り名人と呼ばれた祖母のエミさん(93)の味をしっかりと受け継いでいます。

「特長は、ばあちゃんの前の代から使っているという麹菌。これがないとウチの生地は作れません」

ほんのり甘い生地と甘辛の具材を詰めた万十は、「道の駅阿蘇」でも人気を集めており、阿蘇ドライブのお供にしたい一品です。

手前から「阿蘇タカナ万十」「切り干し万十」「キンピラ万十」各90円=後藤万十店

左から、定番の「甘酒万十」といきなり団子を万十にした「イキナリ万十」各90円=後藤万十店

「高菜は『産庵』さんのものを使っていますが、そのほかは全て家族で手作りしています!」と店主の後藤祐次郎さん

問い合わせ

宿場茶屋 後藤万十店

 

お昼の定食でも満足度の高い料理が並びます

「季節料理 ふじ川」は、食材となる米や野菜をご主人の藤川孝夫さん(59)が自ら育て、料理するという和食の店。聞けば、元自衛官という異色の経歴の持ち主です。

「自衛隊に入隊して最初の配属は大砲などを扱う特科隊、その次に隊員食堂に配属になりました」と藤川さん。

自衛官のころは管理栄養士が作る献立で料理を作っていましたが、だんだんと料理の奥深さに魅了され、本格的に修業がしたいと23歳で料理人の世界に飛び込んだそうです。

黒川温泉の宿で18年間、料理を作っていたこともあり、藤川さんが作る料理は一つひとつに丁寧な仕事が施されています。手作りのがんもどき、レンコンとエビしんじょのはさみ揚げ、自家製の呉汁など、お昼の定食でも満足度の高い料理が並びます。

日が傾きはじめると阿蘇谷に涼しげな風が渡っていきます。青田の稲の苗がコロコロと笑っているように見えます。もうすぐ一の宮は「御田祭」を迎えます。

お昼にいただける「田舎定食」1600円。天ぷらや冷製茶碗蒸しなど手作りの料理に、シメのおはぎがうれしい。会席料理は3000円〜(要予約)=ふじ川

晴れた日は、お座敷の窓から田園風景の向こうに根子岳や高岳が見えます=ふじ川

「ふじ川」のオーナー・藤川孝夫さんと妻・つみ子さん(56)。後ろの水彩画は、旅館に勤めていた頃に孝夫さんが描いた涌蓋山(わいたさん)の風景です

問い合わせ

季節料理 ふじ川