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(4)古里の未来を担う若者 伝統の技に新たな息吹

(4)古里の未来を担う若者 伝統の技に新たな息吹

2015年7月4日
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クルミペーストをそばつゆで割った濃厚なタレがのど越しのいいそばにぴったり。「くるみそば」1000円

一の宮町にはイケメンの職人が多いと聞きました。

滝室坂に向かう途中にある「産庵」は、戦前から漬け物を製造販売する老舗「志賀食品」の食事もできる直売店です。

「せっかく来ていただいたお客さまに、もっとおもてなしがしたいと食事処を始めました」。3代目の女将・村上小百合さん(52)がそば打ち修業に送り出したのが長男の友基さん(24)。大きな目が印象的な若きそば職人が打つのは江戸前二八そばです。

「昆布やしょうゆなど、ダシの素材は修業先の師匠に伝授してもらったものです」

キリッとした歯応えと、豊かな風味のつゆは、そば好きをうならせます。代々伝わる漬け物店に、そばという新たな魅力を加えた人気店です。

「お食事の方には漬け物バイキング付き。阿蘇の漬け物の味を楽しんでください」と村上小百合さん・友基さん親子

「家庭でしか食べられていなかった阿蘇たかな漬をお土産として商品化したのが私の父なんです」と村上小百合さん。右の茎が細い方が阿蘇名物の「阿蘇たかな漬」540円、左は一般的な「たかなしょうゆ漬」864円

問い合わせ

志賀食品・産庵

 

何気ない料理も特別な一品に変えてしまう石田さんの器

さて、もう一人のイケメン職人が「滝室窯」の二代目・石田裕哉さん(33)です。

「ここは父が使っていた工房。高校1年の時に亡くなったので、直接は教えてはもらえませんでしたが、使い勝手のいい工房を残してくれました」

24歳から4年間、京都で修業を積み、2010年に開窯(かいよう)しました。

石田さんが作る器は、ろくろで成形したものを様々な型にはめて整える、型打ち成形のものが中心。黄色、黒、茶、白磁と落ち着いた色合いに、植物をモチーフにした型押し模様が印象的です。

「どの器も料理が映えるよう心掛けています。ただ、装飾をやり過ぎてしまう時もあって(笑)。その加減が難しいところです」

何気ない料理も特別な一品に変えてしまう石田さんの器。器を手に取りながら石田さんの爽やかな笑顔を見ると、一つ二つと、多めに買ってしまいそうです。

陶器と磁器の両方を手掛ける「滝室窯」の石田裕哉さん。工房内のギャラリーのほか、同町の「産庵」や熊本市中央区出水の「織庵」(TEL 096-363-6662)でも作品を取り扱っています

左より、柳文の小鉢2000円、植物柄の汲み出し1500円=滝室窯

マットな風合いの変形菊皿2500円=滝室窯

問い合わせ

滝室窯