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(1)猫たちもゆったり満足げ 自然とともにある暮らし

生まれたばかりの森さん宅の子猫

(1)猫たちもゆったり満足げ 自然とともにある暮らし

2015年6月20日
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江樋戸港から定期船で30分。かわいらしい形の湯島が見えて来ます

清々しく晴れ渡った夏の朝。江樋戸(えびと)港=上天草市大矢野町=から第一便の定期船に乗って向かったのは、湯島です。

空の青さを映した海は藍色をたたえ、波を蹴立てるように進む船の後尾から生まれる潮の泡が、白い航跡を長々と描きます。頬をなでる潮風が気持ちよく、爽快感に満たされます。

「湯島へは何をしに?」「おいしい魚を食べて、一日のんびりしようと思って」

わずか30分の船旅ですが、乗り合った客同士、あれこれと会話を弾ませるうちに、湯島への旅心も加速していきます。

湯島港の入り江。民家や民宿が数件並んでいます

船の到着でにぎわう湯島の港

船が湯島に到着すると、港では船荷を待つ人、待ち人を迎える人でにぎわいます。すると、チョロチョロとどこからともなく猫たちが集まってきました。

湯島では、とにかくいろんな場所で猫に出合います。グルグルと喉を鳴らせて擦りよる人なつこい子から「島に何しに来たんだ?」とでも言いたげにジロリとにらみを利かせる貫禄のある子まで、猫それぞれ(笑)。

そんな猫たちと会話ができるおばちゃんがいる、と聞きました。訪ねたのは、森美鈴さん(63)のお宅です。港から少し小高い場所にある家の玄関から、あれよあれよというほどの猫たちが顔を出してきました。

小高い丘の一角にある森さんのお宅

かわいらしい猫の看板を島のあちこちで見かけます

20匹以上の猫たちと暮らす森さん宅の庭

「みんな、お客さんだけん、おりこうにしててよ」

美鈴さんがそう言うと、あら不思議、猫たちは前脚をそろえて行儀よく座ります。生まれたばかりの2匹の子猫を加え、現在、20匹以上の猫がこの家で暮らしています。

湯島出身の美鈴さんは、7年前に夫の十三生(とみお)さん(69)と合志市から島に帰り、のんびりと第2の人生を謳歌(おうか)しています。

ただそうは言っても「キャットフード代だけでも月に3万円ほどかかるんです」と美鈴さんが苦笑します。浜で釣った魚やカキ、ウニを食べさせたりすることもあるそうで、ニャンともうらやましい話です。

7年前に島に戻ってきた森美鈴さん。のんびりとした第2の人生を送っています

家々の狭い路地から海が見えます

生まれたばかりの森さん宅の子猫。仕草の一つ一つが愛らしくて

船着き場前の松尾清喜さん(83)のお宅にも猫が数匹います。「エサを求めてやって来て、住み付いたとです。だけん、納屋に猫たちの家ば作ってあげました」と、納屋の脇には、猫たちが入りやすいようにと階段までこしらえてありました。

住み付いた猫の世話をしている松尾清喜さん