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(1)ユーモラスな 河童街道 伝統芸能を 守る若者たち

栖本太鼓を継承する「栖本町青年団」の皆さん

(1)ユーモラスな 河童街道 伝統芸能を 守る若者たち

2014年12月6日
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「カヤツ丸展望台」からは、栖本町の町並みや、遠く天草五橋や雲仙まで見渡せます

鮮やかな山吹色の石蕗(つわぶき)の花が、路傍(ろぼう)に鮮やかに映える初冬の午後。ほほをなでる海風の冷たさに、移りゆく季節を感じます。

天草市栖本町は、えびす様が見守る海辺の町です。穏やかな栖本漁港から、車で山手に向かうと、景色は一転し、美しい清流と緑深い木々に囲まれた山里が広がります。

山手に入ると、里山の風景が広がります。掛け干しのコメは太陽の光と、風に当たることで、甘みを増します

栖本漁港にたたずむえびすさん。今日も漁の安全を見守っています

山里には、地元の人が利用するわき水も。「水の観音様」と呼ばれ、親しまれています

町の中心を貫き、田畑を潤しながら不知火海へ注ぐ河内川は、古くから人々の暮らしとともにありました。そこに息づくのが“かっぱ伝説”です。

「河内川には“つぶき”(深いふち)がいっぱいあるとです。昔は、子どもたちがおぼれたりせんごつ“ガワッポから、足ば引っぱらるっぞ”て、言い聞かせよったっでしょうね」と語るのは「栖本まちづくり協議会」会長の梅田正さん(60)。

河内川沿いを走る県道34号は「河童街道」と呼ばれ、そのオブジェを見ることができます。一家で団らんしていたり、逆立ちしていたり、思わず笑みがこぼれるようなユーモラスな姿の21体のかっぱの像は、町の人たちのかっぱに対する愛情の表れでもあります。


「河童街道」には、「だんらん河童」「浮かれ河童」「交通安全河童」などのオブジェがいたるところにあります

「“かっぱが住んどるけん”と言うと、子どもたちは川を汚さんとですよ」と笑顔が優しい「栖本まちづくり協議会」の梅田正さん

栖本諏訪神社。1645(正保2)年、天草の初代代官鈴木重成による建立。凶作続きだった人々の心の安定を図る目的で建てられました


伝統芸能の継承に若者たちが取り組んでいます

晩秋の栖本町では、どこからともなく太鼓の音と笛の音が聞こえてきます。バチ房を乱舞させながら練り歩く熊本県重要無形民俗文化財「栖本太鼓踊り」は、毎年11月第二日曜日に行われる「栖本諏訪神社」の例大祭で披露されています。

この伝統芸能の継承に若者たちが取り組んでいます。渡邉加那江さん(24)もその1人で、竹笛を担当しています。「子どもの頃からあこがれていました」と語る渡邉さん。現在は、女性の後輩の育成にはげんでいます。

栖本太鼓を継承する「栖本町青年団」の皆さん

「太鼓の仲間は、お兄ちゃんやお姉ちゃんみたいな存在」と語る渡邉加那江さん