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(4)地産地消で新商品を開発 深まる地域のきずなと連携

みつば調剤薬局

(4)地産地消で新商品を開発 深まる地域のきずなと連携

2014年9月6日
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スイーツの街といわれている水俣のお店「モンブランフジヤ」では、地元で採れるブルーべーリーや柑橘系の果物をつかったケーキが人気です

水俣は若い人たちのエネルギーがあふれています。水俣中央商店街で、町を元気にする活動に取り組んでいる人たちを訪ねました。

「町おこしは、商店街が元気であることがベースだと思うんです。イベントで集客をするのも一つの方法ですが、それぞれの店の商売を繁盛させることが先決ですね」と話すのは、街で人気の洋菓子店「モンブランフジヤ」を営む笹原和明さん(41)。

6年ほど前に商店街振興組合は世代交代し、笹原さんは代表に就任しましたが、「これまでのやり方では限界」と感じ、新しい取り組みをスタートさせ、ユニークな商品を開発・販売しています。

中央商店街を盛り上げようとがんばっている「モンブランフジヤ」店主の笹原和明さん(左)と「みつば調剤薬局」の永里寿敏さん

たくさんの種類のスイーツがそろう「モンブランフジヤ」

問い合わせ

モンブランフジヤ

 

地元発の商品がつなぐ古里への愛

湯の鶴温泉の奥にある、頭石(かぐめいし)地区でとれるクリを使った焼酎「のさり」や、同所で湧き出る岩清水でできた「水俣地サイダー頭石」。茶どころ水俣の「桜農園」の紅茶を使った「紅茶せっけん」などがそうです。

「それぞれの店が地元の商品を取り扱い、お客さまにお買い上げいただいて商売につなげる、というシステムです。私も7年前に帰郷しました。少年時代をこの土地で過ごし、多感な時間だったせいか、水俣への思いは深くあります」と「みつば調剤薬局」の永里寿敏さん(32)。

地元発の商品がつなぐ古里への愛。水俣のお土産探しに、商店街を訪れてみるのもいいものです。

頭石地区で採れるクリを使った焼酎「のさり」。まろやかな味です。720ml4480円。「地酒屋みやもと」で買うことができます

頭石地区にある長寿の水として親しまれている湧き水で作った「水俣地サイダー」250mlオープン価格。「モンブラン」や「みつば調剤薬局」、他店でも販売されています

ブルーのストライプのテントがおしゃれな「みつば調剤薬局」の外観

1個90g2625円

問い合わせ

みつば調剤薬局

 

地酒屋みやもと

 

どこか懐かしい空間でいただく紅茶とケーキ

この水俣にすっかり魅了され、熊本市内から移り住んだ女性がいます。古民家でカフェ「おちこち庵」を営む松本仁美さん(33)は、愛林館(水俣市久木野ふるさとセンター)で森林保全の活動に携わり、その後、水俣市内に居を構えました。

「愛林館で活動し、人間って地球にずいぶん迷惑をかけているんだな、って感じたんです。森もそうです。だから、どうやって森や自然の大切さに目を向けてもらえるのかなって考えて、自分の口に入れるものなら関心を持ってもらえると、カフェを始めました」と松本さん。

カフェでは地元で生産される農薬を使っていない紅茶や、平飼いの鶏の卵と米粉を使ったシフォンケーキなどのメニューが用意されています。どこか懐かしい空間でいただく紅茶とケーキは、心身を優しく温めてくれるのでした。

天気に右往左往した一日でしたが、それでも、傾きかけた太陽が水俣の海に映ると、おだやかな夕暮れが訪れます。自転車で家路を急ぐ子どもたち、家々からは夕飯のおいしい匂いが流れてきて、いつもと変わらない平和な時間が刻まれているのでした。

ふんわりと軟らかな米粉で作られたシフォンケーキ。スモモのジャムと河内晩柑が添えられています(季節によりジャムや付け合わせは変更)。350円=「おちこち庵」

「おちこち庵」の階段に飾られた時計の経年変化したさまが心を引き寄せます

「水俣の人たちは優しくて、この地がとても気に入っています」と「おちこち庵」オーナーの松本仁美さん

「大家さんが『好きなように改築していいよ』と言ってくれたんです」という「おちこち庵」の空間は、懐かしい香りが漂います

問い合わせ

おちこち庵