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(4)料理長は〝村のアーティスト〟 自然がもたらす豊かなグルメ

いろどり御膳

(4)料理長は〝村のアーティスト〟 自然がもたらす豊かなグルメ

2014年8月16日
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「ホルモン定食」650円=「徳益食堂」

懐かしい昭和を思わせるたたずまいにひかれて足を止めたのは、「徳益(とくます)食堂」です。

「ごめんね~、うちには冷房のなかつよ~」と申し訳なさそうな店主の徳田二三子さん(73)。いえいえ、大きな窓から吹き抜ける自然の風が心地よく、かえってさわやかです。

名物のホルモン煮込みは亡きご主人が作り上げた味。ですが、昭和60年にご主人が急逝した際にはそのレシピも定かではありませんでした。

「(主人は)あぎゃんしとった、こぎゃんしとった…と必死に記憶をたどり、なんとかその味に近づくことができました」と二三子さん。

「不慣れな私をお父さんが陰ながら助けてくれたと思ってます。私には、今もこの店のどっかに主人がおるような気がして…」。

多くの常連客に恵まれ、村の〝お母さん〟のような二三子さん。取材後の私たちに、「帰りにおなかすいたら困るけん」とおむすびを持たせてくれました。その味は、ほのかな塩加減のやさしい味で、二三子さんのあたたかさそのものです。

村内に嫁いだ娘の山田礼(あや)さん(47)と仲良く「徳益食堂」を営む二三子さん

問い合わせ

徳益食堂

 

名物「鮎の塩焼き」は、ヒレの化粧塩がアート作品のような美しさ

「さがら温泉 茶湯里(さゆり)」内のレストランで腕をふるうのは、料理長の西欣弥さん(54)です。人気の「いろどり御膳」はその名のとおり色鮮やかな盛りつけ。また、地元産の「十島米」で作る「焼き鯖すし」のおいしいこと。名物「鮎の塩焼き」は、ヒレの化粧塩がアート作品のような美しさです。

そんな華麗な料理を作り出す西さんの特技が、繊細な鉛筆画だと聞いて納得。両手いっぱいに広げてくれた相良村の大パノラマにはさまざまな緑のグラデーションが響き合うように重なり、画面いっぱいに里山の輝きがあふれています。

美しい山河が残る相良村。出会う人や営みの光景にも優しさがあふれています。よき時代の日本の原風景がこうして生き続けていることに、心からほっとした旅でした。

地産池消の素材がふんだんに使われた「いろどり御膳」(1540円)。この他にデザートが付きます=「さがら温泉 茶湯里」

湧水で育てたアユの内臓で、添加物や調味料を一切使わず塩だけで作る「生駒水産」のうるか。(左から)「苦うるか」(100g1510円)、卵と白子の「子うるか」(同、1720円)=「さがら温泉 茶湯里」

相良南小の児童も茶摘みに参加する付属の茶園で採れる粉状の「挽茶」(50g600円)=「さがら温泉 茶湯里」

「焼き鯖すし」はテークアウトOK(1本500円)、レストランでは麺類とセットで820円=「さがら温泉 茶湯里」

水面から飛び出てきたように生き生きした姿の「鮎の塩焼き」(920円〜)=「さがら温泉 茶湯里」

川辺川沿いの田園風景を描いた自作を披露する「さがら温泉 茶湯里」料理長の西欣弥さん

「挽茶」で作った濃厚な風味の「かっぱ最中アイス」(260円)=「さがら温泉 茶湯里」

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さがら温泉 茶湯里