
鎌倉時代の創建とされ、国指定重要文化財の「十島菅原神社」

「雨宮神社」裏手には、開運スポットといわれる「三産くぐり」があります

木立に囲まれた「雨宮神社」
宮原さん宅前の川辺川の対岸には、お椀を伏せたようにポッコリと丸い形の緑の森=写真上=があります。
「まるで、『となりのトトロ』に出てくる〝トトロの森〟んごたるでしょ?」
その「雨宮(あまみや)の森」の頂上には「雨宮神社」があり、昔から雨降らしの神として敬われてきました。
石段を登り切って社殿の前に立つと、次第に明るさを増す空の下で、甍(いらか)を縁取る苔の緑が、先ほどまでの雨を含んでしっとりとやわらかです。
神社裏手には、村に点在する〝相性が良くなる〟スポットの一つである巨岩のトンネル「三産(しゃんしゃん)くぐり」があります。ここを通り抜けると開運・子宝運・金運の3つがアップすると伝わり、人気上昇中です。
開運といえば、「十島(としま)菅原神社」(国指定重要文化財、同村柳瀬)も知る人ぞ知る開運スポット。「十島」が「とおしま(通しま)す」に通じることから、縁起がいいと受験の合格祈願に訪れる人が絶えません。
名前の通り、境内の池には10の小島があり、水面のさざなみに吹き寄せられたようにたたずむ小島の木々の上からは、澄んだ鳥の声が降ってきます。
「祈願には、四国や関東からもみえるとですよ」「おいも高校受験ん時、ここにお参りして合格したけん!」と口ぐちに話すのは、松永重宣(しげのぶ)さん(72)ら地元のみなさん。この春、力をあわせて神社の大々的な整備に汗を流しました。
「くま川鉄道の観光列車・田園シンフォニーが神社のすぐそばを通るとです。わざわざ徐行して案内のアナウンスばしてくるっけん、最高の状態で見てもらわんと!」と地域が誇る神社への熱い思いが言葉にみなぎります。
「11月23日の『秋季大祭』では手作りの楽しい催しもあるけん、また来てはいよ!」と松永さん。早くもその日が楽しみです。
村の北東部にある「北嶽(きただけ)神社」(同村四浦)も、幸運と〝相性が良くなるという〟開運スポットの一つ。〝来ただけ〟で運が開けるというありがたさにあやからない手はありません。

「十島菅原神社」の境内には合格祈願の絵馬がびっしり

左から「十島菅原神社」の景観整備に携わった松永重宣さん(72)、入口和文さん(72)、倉本幸芳さん(68)、上村清利さん(64)、前原利光さん(50)

「北嶽神社」社殿前にはこま犬ならぬ〝こま猿〟が鎮座。いかりぎみの肩のラインが男前です

「夫婦(みょうと)橋」たもとの「カッパ像」。カップルでこの像にふれてから手をつないで橋を渡ると〝相性が良くなる〟スポットとして人気です

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