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(4)豪快に炊くすし屋のタコ飯 地元で愛される洋食屋さん

(4)豪快に炊くすし屋のタコ飯 地元で愛される洋食屋さん

2014年6月7日
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三角町の名物料理と言えば、「すし錦」の「タコ飯」。ぶつ切りのタコをお米と一緒に炊いたものかと思いきや、港町の作り方はこだわりが違います。その大胆で威勢のいいレシピに驚きです。

「タコば数匹、まるごと米と一緒に炊くんです。三升炊きの釜に一升の米を入れます。なんでかというと、タコが場所を多くとるんで、米は一升でないとあふれるとたい」と店主の田端金三郎さん(68)。

炊き上がった釜から煮えたタコをとりだし、ぶつ切りにしたものをご飯と混ぜ合わせるのだそうです。「この調理法だと、タコが軟らかくなって、そのエキスがご飯に染みておいしいんです」と二代目の一仁さん(37)が言います。「タコ飯」は土日のみの限定メニューで、港の物産館「ラガール」でも販売されています。

三角町に来たならば、「すし錦」の握りを味わってみてください

「すし錦」のみなさん。左から田端金三郎さん、妻のえり子さん(60)、息子の一仁さん

 

地元の人たちがこよなく愛する洋食屋さん

“昭和の洋食屋”と呼びたい、おいしいレストランを見つけました。天草に向かう1号橋のたもとから左へと下った場所にある、「ルボンヌ」がそうです。

地元の人たちがこよなく愛する洋食屋さんとして人気で、絶賛したいのが「ビーフシチュー(単品1880円)」です。丁寧に煮込まれた肉はホロホロとくずれ、コクと酸味のバランスが絶妙なルーとあいまって、豊かな味に仕上がっています。

1980(昭和55)年に創業し、現在は先代の娘夫妻がかわらぬ味を伝えています。

「お客さまが、『変わっとらんねぇ、この味』と言って喜んでくださいます。レシピは当時のものを忠実に再現しています」と言う遠山千明さん(42)は、シェフで、幼なじみのご主人、裕一さん(43)と結ばれ、4人の子どものお母さんです。

「ルボンヌ」の名物のひとつ「ステーキ定食」3200円。ポタージュスープ、サラダ、ライス、コーヒー付き

テークアウト(要電話予約)やネットでの注文もできる「ビーフシチュー」単品1880円。ライス・サラダ付きで1980円

「ルボンヌ」の店先には香り高いバラの花が咲いています

「ルボンヌ」のシェフの遠山裕一さんと妻の千明さん

 

旅の終わり。三角西港の埠頭に立ってみました。石積みの港は、明治、大正、昭和、平成に渡り、町の人々や暮らしの移り変わりを見守ってきたともいえます。

それでも、今日の海は碧く、トンビは旋回し、船は行き交い、人々は笑っています。

このおだやかな時間こそが、愛おしいのだと教えるように、海からの風が頬をなでていきました。

三角西港の石積み埠頭から眺める入江。おだやかな時間が流れています