
古庵地区の区長・荒木春勝さん(左)と友田中鶴地区の区長・荒田幸生さん(右)
島の住宅地にはセドヤという細い路地が縦横に伸びています。人がすれ違うのもやっとというほどの狭さですが、それだけに住民同士のふれあいの場でもあるようです。
立ち話中の2人に出会いました。友田中鶴地区の区長・荒田幸生さん(73)と、古庵地区の区長・荒木春勝さん(71)です。お2人は、高齢者の独居世帯が多い樋島で、地域の人たちとともに見守りパトロールを続けています。
ブーゲンビリアの花が少しずつ、ほころび始めていました
樋島を歩いているとあちこちで目につくのが、レンガ塀や色とりどりに彩色されたブロック塀。軒下や庭先に花のある家も多く、島全体が南国のような雰囲気に満ちています。
段下ユキミさん(77)のご自宅では、家の2階にまで枝を伸ばすブーゲンビリアの花が少しずつ、ほころび始めていました。
「38年前に鉢植えから育てたっですけど、地植えにしたらどんどん伸びて、次から次に花が咲くとですよ。また夏にでも見に来てください」

ほころびはじめたばかりのブーゲンビリアのつぼみ

段下ユキミさんのお宅では、ブーゲンビリアが家の2階にまで茂っていました

「夏がきれいかですよ」と話す、段下ユキミさん
魚の干し網が風にゆれていました
漁港のそばで、魚の干し網が風にゆれていました。「中道鮮魚」は、地域の人がよく利用する鮮魚店のひとつ。いけすには鮮魚が泳ぎ、マダイの一夜干しやコノシロ(コハダ)のミリン干しなども販売しています。
冷蔵棚でキラキラと光っているのは、今が旬のキビナゴです。「今日んとは太かったもんな」とは中道フミさん(66)。最近は、刺し身にして配達してほしいという注文も多いそうです。

港にぶらさがる魚の干し網。日ざしをあび、ギュッとうま味を凝縮しています

中道さんがつくったマダイの一夜干し(1枚500円〜)。焼いてもふんわりやわらかなのが人気

「中道鮮魚」の中道フミさん

旬のチリメンジャコ漁を前に
樋島大橋のたもとにある「段下造船所」では、旬のチリメンジャコ漁を前に漁師の北垣陽水さん(26)と叔父の北垣清隆さん(60)が、船の塗装の真っ最中。
「海に出る前に、自分の手で船の化粧直しをするのも漁師の仕事ですよ」と、陽水さんを息子のように見守る、段下造船所社長の段下保秀さん(57)は言います。

この島の漁業を支える、段下造船所

造船所で自船のペンキ塗りをしていた北垣陽水さん

段下造船所社長の段下保秀さん
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