写真左から、小ぶりで使い勝手がいい小包丁、ペティナイフ各5000円、手入れしやすいと人気のステンレス包丁1万2000円

川尻のメインストリート・旧国道3号だった県道沿いを歩くと、和菓子や刃物・おけといった看板が目に留まります。

熊本県伝統工芸品に指定される「川尻刃物」の「林昭三刃物工房」をのぞいてみました。今年で90歳という鍛冶職人の林昭三さんは、祖父の代から受け継ぐ「割込み鍛造」という技法を守り続けています。

割込み鍛造は、地金(軟鉄)に鋼(はがね)をはさみ込んで手打ちで鍛え上げる刃物のこと。切れ味のよさは抜群で、新聞紙の縁に刃を置いて軽く引くと、スーッと気持ちよく切れていきます。

包丁研ぎや柄の付け替え、柄を差し込んでいる中子(なかご)の部分の取り替えなど、さまざまな修理も請け負っています

「鋼は炭素を含むから、炭を使うのが一番。包丁の表面もきれいに仕上がるんです」と林さん。焼き入れには仙台から仕入れる松炭を使うこだわりです

「1回研げば、1年よく切れる。それがうちの包丁たい」と林さん。そんな林さんの店には、一日中いろんな客が来店します。「おっちゃん、これば研いで」とやって来たのは常連さんらしい女性客。「んなら、ちょっと待っといて」と林さんは早速、年期の入った包丁の刃に手を当て、いとおしむように一度見て、研石で研ぎ始めました。90歳とは思えないほどのその手さばきに、鍛冶職人の心意気を見たようでした。

「90歳になったけど、毎日1~2本仕上げているよ」と一人で切り盛りする林昭三さん

林昭三刃物工房

熊本市南区川尻1-3-35

TEL.096-357-9782

営/9時半~16時半

休/月曜

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