さんしょうの香りが効いた「麻婆豆腐」は人気の一品。単品は夜のメニューになりますが、ランチタイムには「麻婆飯」820円でいただけます

お昼時には行列ができる中国料理店があります。松江町にある「四川料理陳民(ちんみん)」は、日本に四川料理を広めた陳建民さんのまな弟子・野尻欣二さん(68)が腕を振るう店です。

15歳で料理人を目指した野尻さんは、20歳の時に陳さんの「赤坂四川飯店」に入って修業を積みました。野尻さんは今も、「オーダーが入ってから材料を切る」「チャーハンと酢豚はおいしく作る」といった師匠の教えを忠実に守っています。

「陳さんの教えは今でもしっかり守っています」と野尻欣二さん

陳さんの下で9年ほど腕を磨いた後、全国各地のホテルで料理長を経験した野尻さんは縁あって八代の地で独立、店を構えました。

メニューは、ラー油を入れずこしょうで辛味をきかせた「酸辣湯麺(サンラータンメン)」、食べた後からさんしょうのしびれる辛さが広がる「麻婆(マーボー)豆腐」、やわらかいイカにミルクのコクが絡む「イカのミルク炒め」など、〝陳建民直伝〟の味を楽しむことができます。

「陳さんは厳しかったけれど、とても面白い人でした」と師匠の思い出をたどるように目を細める野尻さん。きっと、素晴らしい出会いだったのでしょうね。

「酸辣湯麺の本来の味はこれ。テレビ局のリクエストで陳さんがラー油を入れたんですよ」と野尻さん。酸っぱさとこしょうの辛さが元祖の味です。「酸辣湯麺」820円

ディナータイムは早めに閉店する日もあるので、予約がおすすめ。単品料理のテークアウトもできます(要予約)

四川料理陳民

八代市松江町521-1

TEL.0965-45-9125

営/11時半~13時半、18時~20時半

休/水曜。土・日曜、祝日のランチタイム


旅のおみやげ 八代 プルンとしたゼリーで楽しむ 晩白柚の甘酸っぱい香り

大きな果肉が入った「晩白柚ゼリー」1個350円。冬に旬を迎える晩白柚を夏にも楽しんで欲しいと考案されました

1953(昭和28)年に誕生した「とんち彦一もなか」あずき、白あん各160円。皮の裏も表も彦一さんの顔になっています

1896(明治29)年に旧国鉄八代駅の売店として創業した「お菓子の彦一本舗」。八代地方の民話「彦一のとんち話」をモチーフにした「とんち彦一もなか」で知られる老舗の菓子店です。

八代特産で世界で一番大きいかんきつ類の晩白柚。果実の旬は1月~3月ですが、1年を通しておいしくいただけるのが「晩白柚ゼリー」です。八代産の晩白柚を使ったゼリーはすっきりした甘さで、みずみずしい果肉がゴロリと入っています。この季節に登場するのが、晩白柚の分厚い皮で作った「晩白柚漬け」(100g325円)。果皮がゼリーのような食感で、甘いだけでなくほろ苦さが残る大人のおやつです。

本社工場店(写真)のほか、八代駅前店、臨港線沿いの田中町店があります

「はちべえトマトや晩白柚などの八代の特産だけでなく、栗や甘夏といった県産フルーツのお菓子もおすすめです」と営業部の齊藤仁昭さん(42、写真右)、左は菓子職人の本島三千男さん(63)

お菓子の彦一本舗 本社工場店

八代市高下西町2068-3

TEL.0965-33-2611

営/9時~18時

休/月2回不定休(店舗により異なります)


旅の終わりに・・・

球磨川河口に開けた八代は、古くから薩摩街道の要衝としても栄え、現在も八代港や高速道路による物流の拠点です。しかし、車の流れが多い大通りを離れると豊かな農地が干拓地に広がり、一方ではノスタルジックさを残す八代城下の町並みに出合うなど、地域ごとに異なる表情を見せてくれます。気ままにめぐる冬の旅を楽しんでみてはいかがでしょう。


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