加熱と鍛造を繰り返す「火造り鍛造」。職人さんの連携プレーで、みるみるうちに刃物の形になっていきます

1本手に入れるなら、切れ味・使い勝手ともにいい三徳包丁(1本4000円台〜)がおすすめ

妙見さんを出て少し西へ歩いた所に700年の歴史を誇る「盛髙鍛冶刃物」があります。祖師は、鎌倉時代に大宰府の鬼門を守る宝満山の修験者で刀工だった金剛兵衛源盛髙。あの真田幸村(信繁)も、その刀を所有していたそうです。江戸時代初め、仕えていた細川家が豊前小倉から肥後に国替えになり、隠居して八代に居を構えた忠興(三斎)に付き従って妙見宮修験者の刀工になりました。

「時代とともに包丁や鎌などの農機具も作るようになりました。私で27代目です」と社長の盛髙経博さん(49)。

盛高さんは、「刀工の技術は、そのまま切れ味のいい包丁作りにつながります」と話します。鋼と軟鉄を組み合わせた複合鋼材を工場から仕入れるのではなく、自家鍛接の鋼材を、1000度を超える炉で熱し、ハンマーで形作っていきます。鋭い切れ味が長持ちし、刃こぼれしにくいそうです。

工房は甲高いつち音と熱気に満ちています

家庭でも手入れがしやすいように工夫されたオリジナルの「握り砥石」2750円。お店では包丁研ぎもしてくれます(1回700円)

お店には海外からの包丁の注文も多く来るそうです。「海外で和包丁の人気が出たころ、百貨店の実演販売で外国の方に購入していただいたことをきっかけに、海外からの注文を受けるようになりました」と妻の明子さん(46)。盛髙さんの包丁は、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」でも取り上げられ、今では5年待ちの注文が入っているほどです。

右から、盛髙経博さん、会長の經猛さん(75)、副社長で海外販売担当の明子さん

昔ながらのたたずまいの「盛髙鍛冶刃物」。八代神社に向かう途中にあるので、参拝に合わせて立ち寄ってみては

盛髙鍛冶刃物

八代市宮地町434

TEL.0965-32-4643

営/9時~18時

休/土・日曜、祝日

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