美しい朱色に彩られた「八代神社(妙見宮)」の社殿。昭和40年代から朱塗りになり、15年に一度塗り替えられています

地元の人たちから「妙見さん」と呼び親しまれる八代神社(妙見宮)。美しく清掃された境内の中に、朱色の社殿がたたずんでいました。昨年は秋季大祭「八代妙見祭」の神幸行列がコロナ禍で中止されましたが、2016年には全国の「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコの無形文化遺産に登録されています。

拝殿に飾られていた「火王(ひのおおきみ)・水王(みずのおおきみ)・風王(かぜのおおきみ)」。妙見祭の日に翌年の天候を占い、その順番が決められます

社殿に結ばれている「ホイホイ」と呼ばれるしめ縄。妙見祭神幸行列前夜の11月22日夜、腰にしめ縄を巻き、「ホイホイ」とかけ声をかけながら走って参拝した証しとされています

妙見祭以外にも、初夏の6月1日に雪の塊を模した「雪餅」をいただいて無病息災を祈願する「氷室祭」や、正月3日に五穀豊穣を願う珍しい神事が行われます。

「毎年、1月3日の午前7時から『御田植祭』の神事を執り行います。一般には田植えシーズン直前の5月に行うところが多いようですが、この季節に行うのは全国でも珍しいと思います」と話すのは宮司の小林雄彦さん(36)です。

毎朝1時間半かけて境内を清掃しているという宮司の小林雄彦さん。「プレッシャーはありますが、由緒ある神社と祭礼を守っていきます」と頼もしく語ってくれました

鳥居の脇に立つご神木のクスノキ。火災に遭って幹に大きな空洞がありますが、緑の葉がイキイキと茂っていました

三方の上に苗に見立てた松葉を乗せて拝殿に供え、神官らが田植えの仕草を真似た所作で神事を行います。「農家は忙しいので、めでたい三が日に行うようになったのではないでしょうか」と小林さんが推測します。

そんな小林さんは昨年4月に宮司の職を継ぎました。就任前後から新型ウイルスの感染が深刻化し、神幸行列以外にもさまざまな祭りを中止せざるを得ませんでした。「今年こそは新型ウイルスが終息し、皆さんが安心して集まれるにぎやかなお祭りができるといいですね」と小林さんは笑顔を見せました。

毎年1月3日午前7時から執り行われる「御田植祭」。例年、多くの農家が参列し、豊作を祈願します(資料写真)

八代神社(妙見宮)

八代市妙見町401

TEL.0965-32-5350

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