笑っているようなイルカの顔が波間からチラッと見えました

五和町にある通詞島漁港の波止場から、深い藍色をたたえた海へと船は進みます。舵を取るのは、漁師歴50年以上という大ベテランの福田政信さん(72)です。

福田さんが海原に目を凝らして探すのは、バンドウイルカ。五和町の沖合には、200頭以上の野生のイルカが生息しているそうです。沖に出てしばらくすると、福田さんがその群れを発見しました。

「通詞島周辺にイルカが多いのは春から夏にかけて。これからがシーズンです」と、通詞島の海を知り尽くす福田政信さん。以前はタイやヒラメの一本釣りをしていました

群れをなして泳ぐイルカたち。漁船は小回りが利くので、素早くイルカがいる場所に到達できます

船が近づいて行くと群れも船に寄ってきて、あっという間に船は数頭のイルカに囲まれました。手を伸ばせば、今にも触れそうな距離です。

イルカが海面に姿を現すたびに「グッグッ」と聞こえてくるのはイルカの鳴き声でしょうか。みるみるうちに頭数も増え、船と並走したり、船底をくぐったりしながら、福田さんが操る船と戯れるように泳ぎ回ります。

通詞大橋を渡るとすぐに漁港が見えてきます。付近の堤防には釣人も多く見られました

ジェットスキーに乗った若い男性たちもやって来ました。イルカは彼らにも警戒することなく近づいていきます。中にはカツオの大きさほどの赤ちゃんイルカもいて、母親と離れないように必死に泳いでいました。

「春に数頭の赤ちゃんが生まれたとよ。赤ちゃんの頃はおなかにしま模様があるよ」と福田さんが教えてくれました。

 

しばらく遊んでくれたイルカたちでしたが、やがてどこかへと去っていきました。そして、彼らが姿を消した海から空を見上げると、飛行機雲が尾を引いていました。

次は:(2)一年を通して採れるウニ「生うに丼」に「うにコロッケ」


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