サトちゃんやペコちゃんが迎える「チロリン村」

阿蘇の草原の野焼きは2月末から。タイミングが合えばダイナミックな春の風物詩を見ることができます。内牧から見上げる山肌も冬の装いの茶色から黒、そしてしばらくすると緑の草原へと衣替えしていきます。

取材に訪れた日はあいにくの曇り空でしたが、内牧地区を流れる黒川のほとりに立つ旅館街の風景に温泉情緒が漂います。

目抜き通りを歩いてみました。目を引いたのが通りに飾ってある映画の看板の数々。その向かいにあるのが、昔懐かしいたたずまいの駄菓子屋「チロリン村」です。

「レトロ昭和館」の懐かしい看板とゲーム機。真ん中の三國連太郎の看板は、2月に亡くなった玉名市の映画看板師・松尾寿夫さんの作品

新旧の駄菓子が種類も豊富に並んでいます

蚊取り線香や家電などのホーロー看板、赤いポストや懐かしいマスコットが店の前に飾られています。店内は、風船ガムやラムネ菓子などの駄菓子がいっぱいで、プロペラ飛行機やピストルなどのおもちゃもありました。幼い日の光景が脳裏に浮かびます。

「水害や熊本地震でにぎわいがなくなった町を元気にしたくて店を作りました」と話すのは、店主の樋口悦夫さん(63)です。隣で、妻の明美さん(62)が「地元の子どもたちが遊びに来たり、おばあちゃんがお孫さんと一緒に来てくれたり、駄菓子は世代を超えて楽しめます」と笑顔を添えます。

「レトロ昭和館」は、週末の夜のみ駄菓子をつまみにお酒が飲めるバーに。「お客さんもステージに上がれるフォークソングライブもやってます」と樋口悦夫さん、明美さん

「チャンネルを回す」タイプの白黒テレビ

駄菓子コーナーの隣に「レトロ昭和館」と名付けられたバーがあります。夜はお酒が飲めますが、昼間は買った駄菓子を食べたり、ゲームで遊んだりできる空間として開放されています。

ここでの注目が、懐かしいゲーム機の数々。まるで昭和にタイムスリップしたようなラインアップで、ピンボールゲームや喫茶店などで楽しんだテレビゲーム機などさまざまな種類があり、しかも現役で動くとあってびっくりです。

さらに驚いたのが、ブラウン管の白黒テレビに、デジタル地上波の映像がリアルタイムで映っていること。他にも真空管式のレコードプレーヤーや、昭和初期の洗濯機といった年代物の家電も動きます。

実は店主の樋口さんは、以前は電気店を営んでいました。「電化製品には詳しいので、どれも稼働するように手を加えました。古いものを飾るだけでなく、こうして息を吹き返させるのが私のこだわりなんです」と言って、樋口さんがレコードプレーヤーを動かしてくれました。スピーカーから聞こえてきたのは「ウルトラマンの歌」。デジタルにはない素朴で温かな音色に、懐かしい感覚がよみがえってきました。

「チロリン村」の道向かいには、SLやキッズハウスで遊べる「チロリン遊園地」があります(土・日曜、祝日のみオープン)

駄菓子・雑貨 チロリン村/レトロ昭和館

阿蘇市内牧253

TEL.080-6418-8715

営/11時~18時(日曜、祝日は10時~)、昭和館は金・土・日曜のみ20時~翌1時

休/水曜(祝日の場合は営業)

次は:(2)のんびりサイクリングで春景色やグルメをチェック


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