ミツマタの木。切った枝を蒸し、はいだ外皮が和紙の原料になります

槻木ですてきなご夫婦に出会いました。椎葉袈史(けさし)さん(70)と妻の信子さん(69)はミツマタを栽培し、手すき和紙を作っています。

ミツマタですいた和紙は、高級和紙として知られます

椎葉袈史さんと信子さん。信子さんのカラッとした人柄に、いっぺんでファンになりました

「槻木の名物をつくりたいと思ったのが始まりです。ミツマタを使っての和紙づくりはどうだろうかと、定年後、一念発起して一から始めました」と袈史さんは話します。まず、自宅の山に3千本のミツマタを植えるところからスタートしたそうです。夫婦で力を合わせて作る和紙は「槻木和紙」と名付けられ、多良木町の小中学校の卒業証書に使われています。

「槻木の小学校で使われるのはまだ先だけど、“ひろぎ※”の子どもたちも喜んでくれるけんね。寒か時期も張り合いがある」と信子さんはうれしそうに話してくれました。

※「ひろぎ」とは槻木の方言で、峠の先の広々とした球磨盆地全体を指すそうです。

袈史さん夫婦が家族同然に慕う、垣根のないお隣さんの椎葉タカヨさん(84)

タカヨさんのお宅で見せていただいたしっくい細工のこて絵。「大正拾五年」と記されていました

ところで下槻木地区には、パワースポットと噂される場所があります。「槻木大師堂」の境内の一角に祭られた「千年の目覚め 平成悠久石(ゆうきゅうせき)」。2006年の豪雨で崩れ落ちた土砂から発見された重さ4トンもの巨大な丸い石です。東海大学の調査によると、数千万年前の砂岩が風化や侵食を繰り返し、流されるうちに丸くなったもので、砂岩礫(れき)と呼ばれるものだそうです。光沢のある見事な球体に太陽の光が降り注ぐと神々しい感じで、いかにもご利益がありそうです。

「千年の目覚め 平成悠久石」。下槻木地区のお大師堂に祭られています

千年の目覚め 平成悠久石

球磨郡多良木町槻木下槻木

TEL.0966-42-1257

(多良木町企画観光課商工観光係)

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