かやぶき屋根で、国の重要文化財に指定されている「十島菅原神社」

雨で洗われた木々は鮮やかさを増し、緑を濃くしていました。13年連続で「水質日本一」に輝く清流・川辺川は、前夜の雨にもかかわらず濁りも少なく魚の気配がうかがえるほどの透明度です。ここでは大きなアユやヤマメが育つため、9月まではアユの友釣りを楽しむ人でにぎわいます。

川辺川と球磨川が合流する相良村柳瀬(やなせ)地区。早朝に訪れた「十島菅原神社(としますがわらじんじゃ)」は、すがすがしい空気に満ちていました。境内にある池の表面は緑の藻や水草で覆われており、ここに10の島が点在していることが名前の由来とされています。

10の島のうち、最も大きな島に建つ本殿と拝殿

菅原道真公を祭神とし、室町時代以降の領主・相良氏をはじめ多くの人々の信仰を集めました。近年では、“願いをとおしま(十島)す”神社として知られるようになり、受験生はもとより県内外からたくさんの参拝客が訪れます。

合格祈願や家族の健康など、願いごとをしたためた絵馬がずらり

本堂の傍らで小さな看板を見つけました。「絵馬・お守りは踏切手前の松永宅で販売しています」という一文。早速、訪ねてみることにしました。

境内の入り口にある松永さんの自宅の一部が、「十島菅原神社絵馬・お守り販売所」となっていました。縁側には祈願用の絵馬や学業お守り、「五角(合格)鉛筆」などが並べられています。昨年まで販売所だったという商店から今年1月、その役割を引き継いだのが松永成子(せいこ)さん(75)です。

五角形に「合格」の願いを込めた鉛筆。価格も5本入り500円というこだわりぶり

「娘たちも受験の時は十島さんにお世話になったんですよ」と松永成子さん

絵馬、学業お守りはいずれも500円

「亡くなった夫は約20年にわたり、保護司として社会復帰を目指す人のサポートを続けていました。夫ほどのことはできないけど、子どもたちの応援になるのならと引き受けたんです」と成子さん。販売所を引き継いでからというもの、受験生やそのご家族など若い人の訪問が増えたそうです。「みなさんの応援をしているつもりが、こちらこそ元気をもらっています」と、成子さんは優しい笑顔を見せてくれました。

十島菅原神社の手前にある踏切から見たくま川鉄道の緑のトンネルの風景

十島菅原神社

球磨郡相良村柳瀬2240

TEL.0966-22-7757

十島菅原神社絵馬・お守り販売所

球磨郡相良村柳瀬2278-2

TEL.0966-22-6242

営/8時~18時

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