こだわりの清酒「花の香」シリーズ。「花火」(純米大吟醸スパークリング750ml・左)は5300円、「和水」(純米大吟醸720ml)は1700円

和水町北部の和仁川沿いに、1902(明治35)年創業の酒蔵「花の香酒造」があります。ちょうど仕込みの真っ最中で、酒蔵は日本酒特有のフルーティーな香りに包まれていました。

「地元で採れた酒米・山田錦(やまだにしき)で、世界一の酒を造りたいと思います」。6代目の神田清隆社長(41)が新年の意気込みを語ってくれました。

「華やかで繊細な『花の香』の香りを楽しめるギャラリーに遊びに来て下さい」と話す花の香酒造の神田清隆社長

2011(平成23)年、神田さんが6代目を継いだ時は、経営が深刻な状態でした。神田さんは自社の酒造りを一から見直すため、2014年9月から山口県岩国市にある日本酒「獺祭」(だっさい)の旭酒造の門をたたき、職人たちとともに修業。仕込み方法を変えるなどの努力を重ねて送り出した純米酒「花の香」は、大人気を博しました。

熊本地震後は、復興支援による売り上げ増と、その後の激しい落ち込みを経験。「このままではまた駄目になる」と感じ、旭酒造や蔵元杜氏達と技術交流したり、フランスにも渡ってシャンパンの製造技術を学ぶなどの努力を重ねたといいます。そして、2017年7月の「仙台日本酒サミット」で「花の香 和水(旧:海花)」は第1位を獲得。同年10月にはフランスで行われた品評会「蔵マスター」で「花の香 桜花」が審査員特別賞に輝いたのでした。

「お酒はうそをつかない。まじめに丁寧に取り組めば、その思いに応えてくれます」と真っすぐなまなざしで話す神田さんの情熱は増すばかりで、昨年は最新の洗米機などを導入しました。さらに今年は店舗をリニューアル。花の香の名の通り、「香り」の世界観を感じるギャラリーでは、「花の香」の香りの違いが楽しめる有料テイスティングバーや、純米吟醸酒かすで作るかす汁を提供します。

神田さんに会うたびに、顔つきが精悍(せいかん)になっていく気がします。それでも温和な人柄は変わりません。苦難を乗り越えてきた自信と、高みを目指す瞳が輝いていました。

ぷつぷつと泡を立てる仕込み酒。酒蔵には華やかな日本酒の香りがあふれていました

花の香酒造に向かう途中、田んぼにはたくさんのかかしが。町の人が楽しみながらコメを作っている様子が目に浮かびます

花の香酒造

玉名郡和水町西吉地2226-2

TEL.0968-34-2055

営/10時~17時

休/年中無休

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