明治時代から段々畑でネーブルを育てる「益田農園」。信明さんの代から、ハウス栽培を始め、有機肥料・減農薬にも取り組んでいます。購入は「道の駅宇土マリーナ おこしき館」で

温和で海に面した宇土半島は、かんきつ類の栽培が盛んな地域です。斜面に広がる畑では、網田地区特産のネーブルがオレンジ色に色付いています。

「収穫時にはもっと濃いオレンジ色になって、さらに赤味を帯びてきます。そんな風に色が変わると味がのってきたサインです」と話すのは、「益田農園」の益田信明さん(66)です。収穫後はすぐに出荷せず、2カ月ほど熟成させることで酸味が抜け、甘味が増した状態になるまで保存するのだそうです。

寒くなるごとにオレンジ色が濃くなる「益田農園」のネーブル。もうすぐ収穫です

網田地区は、1900(明治33)年に熊本で初めてネーブルの苗木が持ち込まれたところで、「益田農園」は当初から栽培に携わってきました。「明治から昭和にかけては、皇室に献上されていました」と息子の文彦さん(34)が教えてくれました。

益田さん親子が作るネーブルは、香りがよく、さっぱりとした甘さが口に広がります。益田さんらは多品種のかんきつ類も栽培していますが「やっぱりネーブルがおいしか」と、特別、目をかけて育てているそうです。

「今年は雨も少なく、甘味が乗っています」と話す4代目の益田信明さん(写真左)と5代目の文彦さん

益田農園

宇土市上網田町1038

TEL.0964-27-0005

(18時〜21時)


店内は春先までさわやかな香り

旬のかんきつ類が集まるのが「道の駅宇土マリーナ おこしき館」。網田ネーブルやデコマリンなどが並び、店内は春先までさわやかな香りが続きます。

ここで味わいたいのが、イートインコーナー「漁師食堂」の新鮮な海の幸の料理。名物がサクサクの衣の中に甲イカのうま味を封じ込めた「かき揚げ丼」。そのほか、アジフライや南蛮漬け、アサリのつくだ煮など、お母さんスタッフが作る家庭料理を食べることができます。

好きなものをチョイスするセルフ形式の「漁師食堂」の定食。「アジフライ」350円、「魚の南蛮漬け」200円、「アサリのつくだ煮」100円

甲イカが香ばしい「漁師食堂」の「かき揚げ丼定食」890円

「道の駅宇土マリーナ おこしき館」オリジナルのおやつ。「おこしきのり天」350円、デコマリンのジェラートとアイスクリーム、メロンアイスクリーム各300円

「有明海のノリを使った加工品や季節の野菜も豊富にそろいます」と「道の駅宇土マリーナ おこしき館」店長の豊田将丈さん(42)

「道の駅宇土マリーナ おこしき館」では春先まで季節のかんきつ類が入れ代わり立ち代わり並びます

帰り道、JR三角線・網田駅に立ち寄ってみました。駅舎は、1899(明治32)年12月の開業当時の姿をとどめており、県内で現存する最古の駅舎です。待合室の木のベンチに座ってみると、懐かしい匂いがして、心がほんわかとなりました。

道の駅宇土マリーナ おこしき館

宇土市下網田町3084-1

TEL.0964-27-1788

営/9時~17時(3~10月は9時~18時)

休/第2・4水曜(祝日の場合は翌日)


宇土市の旅のおみやげ ネーブルジャム&バター

「益田農園」のネーブルにほれ込んだ八代郡氷川町の「白玉屋新三郎」が作った「ネーブルジャム&バター」。無塩バターに新鮮なネーブル果汁を加えたもので、バターのコクにネーブルの甘酸っぱさが引き立ちます。トーストに塗るだけでなく、クレープやパンケーキなどのお菓子に添えたり、サラダや料理の香り付けなど、さまざまな使い方ができます。パッケージもおしゃれで、「ネーブル甘露煮」と「ネーブルジャム」を加えた3本セットなどお土産にも喜ばれそうです。

左から「ネーブル甘露煮」「ネーブルジャム&バター」「ネーブルジャム」各630円。「道の駅宇土マリーナ おこしき館」、「白玉屋新三郎」などで販売


旅の終わりに・・・

潮の満ち引きで道が現れたり、隠れたり…。一度は歩いてみたいと思っていた海の道、「長部田海床路」。潮が満ち始めると驚くほど速くて、そんな自然を間近に感じながら、磯の香りに心が癒やされた冬の旅でした。

県内最古の木造駅舎が残るJR網田駅。土日曜と祝日限定で町おこしグループによる「駅カフェ*レトロ館」がオープンします


各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。