優等を受賞した医王寺地区は、古き良き里山の景観を残しています

さて、西原村は44の集落からなり、秋には黄金色に染まる棚田で稲刈りが行われます。西原村を訪れるたびに感じるのが里山の美しさです。西原村では、この景観を保つため、毎年春と秋に「道路品評会」が行われます。これは集落ごとに道路を一斉清掃し、その出来栄えを競うというユニークなコンクールで、何と戦前から続く伝統行事なのです。

美しく清掃された小野地区の道路。ちり一つありません

「1500人ほどの住民が、それぞれの集落で木の枝落としや、道路ののり面の草刈り、側溝の清掃などに取り組み、その後、村長らが審査して回り、採点します。9月26日にあった道路品評会では、医王寺地区と小野地区が優等(1位)でした」と話すのは、西原村役場建設課の久野太さん(46)です。

そこで、久野さんに優等に選ばれた医王寺地区と小野地区を案内してもらいました。医王寺地区は木山川沿いをさかのぼったところにある10戸ほどの集落です。稲刈りを控えた棚田の風景は、まるで絵画のような美しさです。あぜ道やのり面の雑草はきれいに刈られています。

「この土手は、2回ほど草を刈って、さらに仕上げでもう1回刈るので、草一本生えとらんとですよ」と久野さんは話します。

「清掃の品評会は、全国的にも珍しい取り組みなんですよ」と西原村役場建設課の久野太さん

「道路品評会」が果たす役割は、熊本地震以降、少しずつ変化しているそうです。例えば、移住してきた人たちや仮設団地で生活する人たちが清掃作業に駆けつけてくれるなど、地域への思いや住民同士の絆を再認識する場にもなっているそうです。「年に2回のこの活動は、それぞれの集落を自分たちで美しく守り伝えたいという住民の誇りを感じます」と久野さんは話してくれました。

夕暮れ時、里山に吹き渡る秋風が銀色に輝くススキの穂を揺らしています。こうして、地震前のあの日の笑顔に再会することができました。これからも、この笑顔がずっと変わらず、私たちを温かく迎えてくれるはずです。一緒に頑張りましょう、西原村。

道路脇にはヤマハギが。道路品評会のおかげで雑草に埋もれず愛らしい姿を見せてくれていました


西原村の旅のおみやげ 落花生どうふ

落花生どうふ(216円・100g)、胡麻どうふ(249円・200g)、納豆(216円・140g)

限定販売のピーナツバター(972円・100g)

西原村産落花生を使った「田舎想菜 樂や」の「落花生どうふ」。西原村産の2種類の落花生をブレンドし、くず粉と混ぜ合わせて弱火で長時間練り上げるという気の遠くなるような工程で作られています。容器のままお湯で温めたり、電子レンジで加熱したりして食べるのもオススメ。また胡麻どうふや芦北産の温泉塩で仕上げた数量限定のピーナツバター、新発売の手作り納豆も人気です。


旅の終わりに・・・

集落を掃除してその出来栄えを競う道路品評会は、評価に応じて賞金が贈られるのだそうです。高齢化による担い手減少などの課題もあるそうですが、人の手で美しい里山の風景が保たれていることに改めて感動を覚えました。

高台にある小野地区から見下ろす棚田の風景。近くの水路には落ち葉一つなく、澄んだ水が勢いよく流れています


各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。