黒松の盆栽に、庭師の姿のフィギュアを飾ると森の中のように見えます

大地に見立てた陶磁器などの鉢に草木を植えて姿形を整え、絵になるような自然の趣を表現できるところまで育った盆栽は、見る人の想像力をかき立てる小宇宙です。

日本の盆栽は平安時代に中国から伝わり、盆の上に石や植物を配置して自然を表現する「盆景」が起源とされていますが、今や、「BONSAI」として海外からも注目されています。

若い世代にも人気が広がり、集合住宅や庭が狭いお宅でも育てられる小さな自然を慈しむ人も増えているそうです。近ごろは、テレビ番組で人気アイドルの趣味として紹介され、小学生の愛好家も生まれています。

また数年前から若い皆さんの間で、盆栽に小さなフィギュアを飾り、ジオラマのような景色を作り出す楽しみ方がブームになっています。

初夏に白い花を咲かせ、秋に赤い実をつけるピラカンサ


自由な感覚で 盆栽の世界へ

「盆栽は高尚な趣味と思われがちですが、好きな植物を育てながら自由な感覚で盆栽の世界に浸ってほしいと思います」と盆栽に興味を持った人にメッセージを送ってくれるのは、玉名郡長洲町で盆栽専門の「樹心園(きごころえん)」を営む盆栽作家の徳永功さんです。

盆栽作家の徳永功さん

盆栽の王道、五葉松

初心者の場合は、園芸店などに並んでいる、ある程度作り込まれたものを買い求め、実際に育てながら手入れの仕方を身につけるといいそうです。「葉色がいいものを選び、黄色がかっているものは避けましょう」と徳永さんが教えてくれました。

さて、盆栽の王道といえる樹種が、一年を通して葉が茂る松。中でも五葉松は、初夏に芽切りが必要な黒松や赤松に比べて育てやすいそうです。また花姿を楽しめるものや、初夏の緑と秋の紅葉を楽しめる楓(かえで)など、四季の移り変わりを楽しめる木も育ててみたいものです。

「盆栽は屋外で育てるのが基本。たっぷりと日差しを浴びさせ、雨に打たれるようにして風通しの良い場所に置いてあげます。そして地面に置かず、高い台座やブロックの上に置いて病気を予防します」と徳永さんが教えてくれます。

枝を曲げて作られたイタビの盆栽

バラ科ボケ属の長寿梅

盆栽で人気の槇柏(しんぱく)

次は:(2)剪定(せんてい)を施す


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