レース参加の記念にはじめたミニカーコレクション

トヨタのカローラTE27レビンや2000GT、日産のスカイラインなど、伝説のスポーツカーからパトカーやミゼット、トラックといった「働く車」まで、約1000台ものクルマを所有しているのが熊本市北区武蔵ヶ丘の福島和夫さん(70)。といっても、これはミニカーの話です。

トミカ仲間が集まることも多い福島和夫さん(右)の店には、トミカをきっかけに親しくなった友人の西府裕一さん(67・左)もひんぱんに顔を出します

「クルマがとにかく大好き」という福島さんは、熊本市北区室園町で実車の旧車や輸入車を扱う「カークラブ・フランクス」を営んでいます。実車以外にも車に関わるものなら何でもコレクションしており、ショップには、プラモデルやブリキのおもちゃの車、計器類、エンジンオイルの缶まで飾ってあります。中でも長年、集めてきたのが1970(昭和45)年に登場した「トミカ」のミニカーです。

福島さんがトミカと出合ったのは20歳の頃。当時、デパートの社員だった福島さんは、日没にスタートするナイトラリーに参戦し、給料のほとんどを注ぎ込むほど熱中していたそうです。ゴール地点を目指して九州各地を駆け巡り、レース後には各地のおもちゃ屋に立ち寄り、出場の記念として、車種にこだわらずトミカを購入し始めたことがコレクションのきっかけになりました。

日産のキャブオールをベースにしたコーラのルートトラック


幾つになっても変わらない かっこいい車への憧れ

実車のほぼ60分の1のスケールで作られるトミカのミニカーは、手のひらにすっぽり納まるサイズ。亜鉛合金でできた小さなボディーはドアやボンネットが開閉でき、運転席にはプラスチックのシートやハンドルがしっかり作り込まれています。そのリアルな造形に、子どものみならず福島さんのような大人も魅了されるようです。

トミカ20周年を記念してリリースされた「日産スカイラインGTR」。1989年の8代目R32型スカイラインがベースです

ラリーをやっていたことから、ラリー仕様のミニカーも多く飾られています

程よく重量感があるトミカ。子ども向けのおもちゃのため、安全のためドアミラーは基本的にありません

40歳で脱サラし、現在のショップをオープンさせた福島さん。「当時の価格は1個180円。じっくり吟味して1台ずつ選んできました」と集めに集めた車のおもちゃは、店だけでなく自宅にもあふれ、とうとうレンタル倉庫を借りることに。「家族はあきれ気味で、家に飾っていたトミカを父が親戚や近所の子どもにあげたりしていたんですよ。何百台もあるから気付かないと思ってたようですが、これには参りました」と、今では懐かしい思い出を話してくれました。

現在も、周年記念で発売されるアニバーサリーコレクションまで欠かさず入手しているそうです。福島さんのこうしたミニカーへの憧れは、何年たっても色あせることはないようです。

エンジンオイルの上に無造作に置かれる車のおもちゃたち

レトロなナンバープレートや、国内外のメーカーのノベルティーグッズなど、車に関わるアイテムに囲まれたショールーム

ナイトラリーの練習走行中の福島さん。当時の車はトヨタカローラTE27レビン

黒箱のトミカは1970年代に作られた日本製。今ではプレミアが付いて驚くような価格で取引されているそうです

次は:(4)COLLECTORS’ BLUES04 切手コレクション 内野 実さん


各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。