憩いの空間で親しむ 現代アート

通町筋のびぷれす熊日会館3階が「熊本市現代美術館」

熊本市の中心市街地にある「熊本市現代美術館」。2002年の開館以来、熊本をはじめ国内外の現代美術を紹介してきました。

「わが家のようにくつろげる美術館をテーマにスタートしました」と副館長の岩﨑千夏さん(51)。エントランスを抜けると美術館を象徴するホームギャラリーです。ここを待ち合わせ場所にしたり、鑑賞の余韻に浸ったりと、さまざまな人が思い思いに過ごしています。

ゆったりしたムードの「ホームギャラリー」 壁面/マリーナ・アブラモヴィッチ《Library for Human Use》2002年。天井/ジェームズ・タレル《MILK RUN SKY》2002年

ホームギャラリーには美術館所蔵の作品が飾られています。壁面を占める本棚も作品の一つ。旧ユーゴスラビアの作家、マリーナ・アブラモヴィッチの作品です。本棚の中心部には何も置かれておらず、このスペースは寝転がったりする遊びの空間なのだとか。また、棚と棚の隙間に椅子が設けられるなどユニークな作品です。

ソファに座って天井を見上げると、真っ青な空のような光の天蓋(てんがい)がありました。これはアメリカのジェームズ・タレルの作品です。ほかにも草間彌生、宮島達男の作品が建物に溶け込むように展示されています。企画展を開催する展示室だけでなく、無料で市民に開放されているエリアにもアートがあふれています。

子どもたちから「キラキラ」と呼ばれている草間彌生《早春の雨》2002年

エントランスロビーの真ん中に設置された宮島達男の発光ダイオードの光の柱《Opposite Vertical on Pillar-233651 series-》2002年

子育てアドバイザーが常駐(10〜15時)する「街なか子育てひろば」

「ミュージアムショップ」には、企画展に関連する図録やグッズのほか、国内外のアーティストグッズがそろいます。手頃な価格のポスターも充実しています。

「作家に会えるのが現代美術の魅力。市民と作家とが出会う瞬間に立ち会うのが企画・運営をつかさどるキュレーターのおもしろみです」と副館長の岩﨑千夏さん

「ミュージアムショップ」には、世界の美術館のアイテムから、熊本の作家、障害者の作品も並んでいます

ニューヨークのアーティスト、ヴェリエの「クロスボディバッグ」各8800円

熊本市 現代美術館

熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館3F

TEL.096-278-7500

開館/10時~20時(企画展入場は19時半まで)
休/火曜(祝日の場合は開館、翌平日休)
入館料/企画展のみ有料(展示内容により異なります)
駐車場/近隣の有料駐車場を利用

●4月11日(土)〜 「ライフ 生きることは、表現すること」
●〜4/26日(日) 「高浜寛の漫画に登場するアイテムで読み解く19世紀末展」(入場無料)


最後に

ご紹介した美術館以外にも、熊本には素晴らしい美術館や博物館がたくさんあります。芸術に接すると心が豊かになったように感じるのは、作品のパワーに触発されるからかもしれません。

新型コロナウイルスの影響で、休館をやむなくされた美術館も少なくありません。街を歩いても、心なしかうつむき加減の人が多かったように思います。

ウイルス感染が鎮静化して日常が戻ったら、もう一度春をやり直して、〝心の洗濯〟をしに美術館まで足を運んでみませんか。

今回取り上げた中にも臨時休館した美術館があります。お出掛けの際は直接、状況をご確認下さい。


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