地元にゆかりある世界的作家の作品 見る人を魅了するアート

くまもと景観賞を受賞した「宇城市不知火美術館」の建物。そのデザインには“不知火”が表現してあります

1999(平成11)年に開館した「宇城市不知火美術館」の建物は、夏の八代海に現れる不知火をイメージしていて、くまもと景観賞奨励賞などを受賞しています。

同館には、地元出身でブラジルに渡り“南米のピカソ”と称されたマナブ間部氏(1924~1997年)の抽象画や、1930年代のアメリカ画壇で活躍した野田英夫氏(1908~1939年)といった、世界で活躍した芸術家の作品が収蔵されています。野田氏は日系2世で、日本で教育を受けるために幼少時代を熊本で過ごしています。30歳の若さで亡くなると、帰国した両親が住む不知火町に埋葬されました。彼が描いたフレスコ画は、県立美術館に収蔵されています。

館内にはマナブ間部氏の銅像がありました。彼の生き様を紹介したプロフィールも紹介されています

地元出身でブラジルに渡り画家となったマナブ間部氏の作品。熊本を表現した作品も展示されています

野田英夫氏の「地下鉄入口は暮るる」1934年の作品。ヨーロッパ志向だった日本画壇にアメリカの新風を吹き込みました

「ここは多くの地元出身や宇城市と関わりのある作家の作品を所蔵しています」と話すのは、同館スタッフの村上明日香さん(37)です。

「宇城市の小中学生の作品展覧会を開くなど地域と深く関わりのある美術館です」と話す同館スタッフの村上明日香さん

4月15日(水)から6月7日(日)まで開催予定の「グリーン& グリーン」と題した企画展は見ものです。松橋町在住で「くまもと『描く力』」の熊日大賞を受賞した木寺渡さんが描いた、まるで写真のような油彩の「大地」も展示されます。

宇城市松橋町在住の画家・木寺渡さんの作品「大地」。4月15日(水)からの展示予定です

また7月15日(水)から始まる「クレヨン画家 加藤休ミ絵本原画展」も楽しみです。懐かしい時代の日常生活や食べ物をクレヨンやパステルで暖かく描いた作品は、見る人の心を魅了するはずです。

クレヨン画家・加藤休ミさんの絵本。7月からは加藤さんが不知火町で出合ったものを描いた作品が展示される予定

同館には図書館も併設されており、市民のコミュニケーションの場所にもなっています。

図書館も併設。老若男女問わず、多くの人たちが利用しています

施設の一角では、地元のボランティアの方々が手作りの布の絵本を制作中。布の絵本は地域の登録団体などに貸し出しされているそうです

宇城市不知火美術館

宇城市不知火町高良2352

TEL.0964-32-6222

開館/10時~18時(~17時・土日祝)
休/月曜(祝日の場合は翌日)
入館料/大人300円、大学・高校生200円
駐車場/129台

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