中央のセレクション棚。裏手には作家たちの作品がずらり

全国でも珍しい 公共の漫画図書館

大人も子どもも変わりなく、夢中になれるのが漫画の世界です。

合志市御代志にある「合志マンガミュージアム」は、市立西合志図書館に隣接する全国でも珍しい公共の漫画図書館です。

マンガミュージアムからプロムナードを通って、隣接の市立西合志図書館に行くことができます

合志市にあるマンガミュージアム。入場料を払うと一日何度でも出入り自由です

館内にはおよそ1万5千冊の漫画が陳列されており、1960年代の作品から最新のものまであります。陳列棚の本は定期的に入れ替えられ、収蔵数は4万冊を超えるそうです。また貴重な漫画や古い雑誌の展示もあり、直接手に取ることはできませんが、日本漫画の歴史に触れることができます。

陳列作品は年代別に分けられています。コーナーごとに設置されたセレクション棚には、時代を映した作品が紹介されており、後ろの壁棚には五十音順の作家の作品が並びます。子どものころに読んだ本を探したいときは、自分の生まれた年に10を足した年代のコーナーで見つけるといいそうです。

ユニークな造りの閲覧室では、大人や子どもたちが床に座ったり畳に寝転がったりして、自由なスタイルで読みふけっています。

館内にある閲覧室では押し入れをイメージしたコーナーもあります

資料室にもたくさんの漫画本が収蔵されています


漫画を捨てられた喪失感が出発点

館内の漫画本は橋本博館長(70)が所持する、12万冊のコレクションから提供されたものです。「子どものころから漫画が大好きで、親に『漫画ばかり読んで』とよく怒られました。中学生の時、母が受験に差し障るからと言って、私が持っていた本を全部捨てたんです。その時の喪失感から集め始めることになり、今では亡き母に感謝しています」と橋本館長は苦笑します。

「合志マンガミュージアム」館長の橋本博さん

「漫画の良さは、読み手に与える定着度と訴求度が高いことです。また大量の資料を基に制作された作品は勉強になります。例えば『ゴルゴ13』は地理やその時々の世界情勢の勉強といったように。私の人生において、哲学や知識は全て漫画から会得しました」とまで話します。

橋本館長のおすすめの一冊が、みなもと太郎の「風雲児たち」(潮出版社)。「歴史漫画で、まるで自分がその時代に生きているような感覚で楽しめる作品です」

合志マンガミュージアム BOOK

「風雲児たち」
(みなもと太郎著/潮出版社)
関ヶ原の戦いから幕末までの物語を描いた、歴史ギャグ漫画。NHK時代劇でもドラマ化されました

「金魚屋古書店」
(芳崎せいむ著/小学館)
橋本館長が営んでいた貸本屋「キララ文庫」がモデルとなった物語

「キングダム」
(原泰久著・集英社)
大ヒットし、映画化された人気の歴史漫画

「東京のカサノバ」
(くちもちふさこ著/集英社)
暁に兄妹以上の思いを寄せる多美子。二人は血のつながりのない関係だった…。50代以上の女性たちにとって懐かしい物語

「黒茶色ろまんす」
(陸奥A子著、集英社)
恋人未満の男女のロマンスを描いた陸奥A子の世界。筆者が思春期の頃に夢中になった一冊

合志マンガミュージアム

合志市御代志1661-271

TEL.096-273-6766

営/10時~18時(第3土曜~20時)

休/月曜

入場料/大人300円(年間パスポート1500円)、中・高校生100円(年間パスポート500円)、小学生以下無料。
※当日に限り再入場可能

P/御代志市民センター等の駐車場を利用

次は:(4)熊本市西区春日 くまもと森都心 プラザ図書館


各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。