元日の朝、家族がそろい、あらたまって一年の健康と幸せを願う席。お屠蘇(とそ)をいただき、重箱のふたを開ける瞬間の楽しみなこと。整然と美しく盛り付けられた料理の数々に、作り手も食べる人も思わず笑顔がこぼれ、すがすがしい一年の始まりを感じます。

おせち料理は、クリスマスを過ぎたころ、日持ちのする料理から作り始めるといいようです。

12月25日ごろから取り掛かるといいのが、おせちの“三つざかな”といわれるもの。子孫繁栄を願った「数の子」、色が黒くなるほど、まめに働く大切さをたとえた「黒豆」、ごまめを田畑の肥料として使ったことから五穀豊穣を願うとされる「田作り」です。鶏肉のミンチを使った「松風焼き」は1週間ほど保存が可能です。

味を染みこませておきたい「紅白なます」や「たたきゴボウ・ニンジン」、伊達巻きや栗きんとんなどは29日ごろ、ブリの照り焼きや昆布巻き(サバを巻いたもの)などは、30日ごろを目安に作ります。お煮しめや海老の甘辛煮なども30日ごろに準備し、大みそかに全ての料理を重箱に盛り付けます。

また、新年のごあいさつにみえたお客様には、縁起物の小鉢におせちを盛り付けてお出しすると喜ばれると思います。

こうして年の瀬に向けて、おせち料理を準備したり、家の掃除や正月の飾り付けに取り掛かったりする「正月の事始め」は、行く年を締めくくり、来る年を迎えるための、大切にしたい日本の習わしです。

お客さまへのもてなしには、タイの形や富士山を模した小鉢におせちを盛り付けたりしてはどうでしょう。キンカン釜にはツワブキの葉をあしらってみました

次は:(2)おせち作りの魅力と楽しさ


各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。